良性から悪性まで!子宮にできる腫瘍の種類や特徴について

良性から悪性まで!子宮にできる腫瘍の種類や特徴について
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「もし子宮に腫瘍が出来てしまったら・・」と考えた事はありませんか?

ガンの発症率が高い日本人にとって、「腫瘍=生死に関わる大病」というイメージが定着していますよね。

ですが子宮にできる腫瘍は、また別の意味合いも含んでいます。

運良く良性だったとしても、不妊の原因になってしまったり、ホルモンバランスが乱れて日常生活に支障を来したり・・。

今回の特集では、子宮に出来る腫瘍について下記の流れに沿ってまとめてみました。

  • 良性腫瘍と悪性腫瘍の違い
  • 子宮に出来る「良性腫瘍」の種類や特徴
  • 良性なら安心して良いのか?
  • 子宮に出来る「悪性腫瘍」の種類や特徴
  • 良性か悪性か判断できない腫瘍とは?
  • 良性から悪性へ変化する事はないのか?

ではここからは、各項目について詳しくご説明していきましょう。

「良性腫瘍」と「悪性腫瘍」って何が違うの?

そもそも腫瘍とは、細胞が自律的に増殖し、異常に増えて塊りになった「コブ」や「おでき」のような物ですが、その性質によって「良性腫瘍」と「悪性腫瘍」に分類されます。

まずは、良性腫瘍と悪性腫瘍の違いについてご説明しましょう。

良性腫瘍とは?

一カ所に留まって細胞が増殖していきますので、周辺組織への浸潤や離れた臓器へ転移しない性質を持った腫瘍です。

この特長から、医療関係者の間では「分をわきまえた腫瘍」とも呼ばれています。

悪性腫瘍とは?

悪性腫瘍とは、いわゆる「ガン」の事。良性腫瘍との最大の違いは、周辺組織への浸潤や離れた臓器へ転移する点です。

子宮に出来た腫瘍が、骨やリンパ節に転移してしまう事もあります。

子宮にできる「良性腫瘍」!種類や特徴は?

子宮に出来る良性腫瘍の中で最もポピュラーなのが、「子宮筋腫」と言えるでしょう。

エストロゲンという女性ホルモンを栄養にして成長する事から「エストロゲン依存性腫瘍」とも呼ばれています。

生命に関わる疾患ではありませんので、閉経と共に自然と治癒していきますが、その発症率の高さは群を抜いています。

▼子宮筋腫が発症する割合

  • 生殖年齢の女性・・・約20%
  • 40代の女性・・・3人~4人に1人
  • 成人女性全体・・・約30%

一口に子宮筋腫と言っても、全てが同じ性質ではありません。

腫瘍ができてしまう部位によっていくつかのタイプに分類されていますので、それぞれの特徴について見ていきましょう。

筋層内筋腫

子宮筋腫の中で最も多いのが、子宮筋肉の内部にできる「筋層内筋腫」です。

筋腫が大きく成長するに従って子宮内膜が引っ張られ、痛みを伴う子宮筋腫として知られています。

また、下腹部に「しこり」を感じたり、月経時の経血量が増えるなどが特徴です。

小さな筋腫であれば自覚症状を感じない事も珍しくありませんが、大きな筋腫は早産や流産の原因にもなります。

漿膜下筋腫(しょうまくかきんしゅ)

筋層内筋腫の次に多いのが、子宮の外側を覆う子宮外膜の付近に発症し、そこから子宮の外側へ向かって成長していく「漿膜下筋腫」です。

不正出血や不妊症の要因となるものの、かなり大きくなるまで自覚症状がなく、見過ごされやすい子宮筋腫と言われています。

場合によっては、下腹部の外から触れて分かるほどの大きさにも関わらず、「太っただけ!」と勘違いする女性も少なくありません。

ちなみに、子宮広間膜内にできる「靱帯内筋腫」も、漿膜下筋腫に含まれます

粘膜下筋腫

3番目に多いのが、子宮の内側に発症し、そこから更に子宮内膜へ向かって成長していく「粘膜下筋腫」です。

発症率はさほど多くはありませんが、最も自覚症状が明確に現れるタイプで、たとえ小さな筋腫であっても不正出血や月経時の経血量が多くなる、妊娠し難いなどの症状が見られます。

頸部筋腫

子宮筋腫の内、95%を占めているのが「筋層内筋腫」「漿膜下筋腫」「粘膜下筋腫」の3種類ですが、ごく稀に発症するのが子宮頸部(入口)に発症する「頸部筋腫」です。

上記の3種類に比べて発症率は非常に低いものの、尿道を塞いでしまったり膣内に及ぶケースも報告されています。

良性なら安心!とは限らない?

子宮に出来た腫瘍が良性であれば、悪性腫瘍のように発症した場所から動かないので、他の臓器へ浸潤したり転移したりする危険性はありません。

つまり極論を言えば、「生命を脅かす」ほどの心配はないのです。

但し、良性腫瘍である子宮筋腫だけが単独で発症する場合もあれば、「子宮内膜症」や「子宮腺筋症」を合併しているケースも報告されています。

「子宮内膜症」や「子宮腺筋症」を合併していると、それだけ不妊へのリスクが高まるだけでなく、症状の程度によっては流産や早産の一因となってしまう事も。

サイズが小さく数も少ない、自覚症状が乏しく日常生活に支障がないなどの理由から、発見後も放置してしまうケースが見受けられます。

良性だからと言って過信せず、定期的に婦人科の検診を受けて経過観察に努めましょう。

子宮にできる「悪性腫瘍」!種類や特徴は?

子宮に出来てしまった腫瘍が、もし悪性だったら・・。それは、生死に関わる危険性も否定できません。

とはいえ、初期の段階で発見できれば根治も望めますので、定期的な検診が貴方を守ってくれますよ。

子宮体ガン

「子宮体ガン」とは、子宮の内側を覆っている子宮内膜に発症するガンです。

近年の研究によると、日本人の食生活やライフスタイルが欧米化するにつれて、増えてきたと報告されています。

卵胞ホルモン(女性ホルモン)や妊娠、肥満などが発症率に影響しているのも特徴です。

また、50代以上の女性に多く90%以上の人に不正出血が見られ、更年期の生理不順と勘違いして見逃してしまう事も。

下腹部の痛みや違和感、不正出血が生じた時には、自己判断せずに専門家の診断を仰ぎましょう。

子宮肉腫

「子宮肉腫」は、子宮体ガンと同様に子宮本体に発症しますが、より悪性度が高く子宮全摘出になってしまうケースも少なくありません。

他の悪性腫瘍に比べて発症率が稀で、子宮体部に発生する悪性腫瘍の内、10%未満が子宮肉腫に相当します。

閉経後もしくは50代以上の女性に多く、子宮内膜から発症する「子宮内膜間質肉腫」と、子宮筋層に発症する「平滑筋肉腫」などがあります。

子宮頸ガン

子宮に出来るガンの内50%以上を占めているのが、子宮の入り口付近に出来る「子宮頸ガン」です。

頚管の腺組織から発症する「腺ガン」と、子宮頸ガンの85%を占めている「扁平上皮ガン」の2種類に分けられます。

以前は、46歳前後の女性に多いガンとして知られていましたが、近年では若年齢化が進んでいるのが特徴です。

ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染が要因とされており、感染経路の一つに性交渉が挙げられています。前段階である「異形成」として、もしくは0期やⅠa期の段階で治療を開始できれば、100%根治も望めます。

但し、ごく初期の段階では、自覚症状がほとんどありませんので、検診の有無が重要と言えるでしょう。

良性か悪性か判断できない事も!

子宮に出来てしまう腫瘍の中で、最も識別が困難と言われているのが、良性腫瘍である「子宮筋腫」と悪性腫瘍である「子宮肉腫」です。

良性と悪性では全く意味合いが違ってきますが、なぜ識別が難しいのでしょうか?

  • 発症する部位が似ている
  • 腫瘍の形状が似ている
  • 確実に子宮肉腫であると診断するには、摘出して病理検査が必要

子宮肉腫の疑いがある場合、安全策として子宮全摘出が適応されるケースもありますが、摘出して病理検査を行った結果、実は良性の子宮筋腫だった!という場合もあるんです。

割合で言うと、術後の病理検査で「平滑筋肉腫」だったケースが0.2%~0.7%、組織学的に断定できない中間型腫瘍群が約1%と報告されています。

その為、一度は子宮筋腫と診断されたとしても、こまめな検診による経過観察が必要になります。

良性から悪性へ変化する事はないの?

子宮という特殊なパーツに関わる疾患は、その後のライフスタイルにも大きな影響を与えてしまいます。

だからこそ、良性腫瘍と診断された人の中にも、「悪性に変化したらどうしよう・・」と不安を感じている人が多いのでしょう。

基本的に、良性腫瘍である子宮筋腫が悪性腫瘍に変化する事は殆どありませんし、ガンになり易いとも言えません。

但し、ごく少数とはいえ上記でご紹介したような、紛らわしい症例があるのも事実です。

加えて、良性腫瘍である子宮筋腫と悪性腫瘍であるガンを合併している症例も、少なからず報告されています。

2つの疾患が同時に見つかった場合、腫瘍の発生や増殖メカニズムに違いがある為、全く2種類の疾患がそれぞれ発症したものと判断されます。

良性も悪性も早期発見がカギ!

子宮に出来る腫瘍は、女性にとって決して他人事ではありません。

もちろん、最も警戒すべきリスクは命に関わる悪性腫瘍と言えますが、良性であろうと悪性であろうと関係してくるのが「不妊」へのリスクです。

女性にとって人生の転機となる結婚や妊娠、出産に大きな影を落としてしまう事も。

子宮に出来る腫瘍は、婦人科健診をはじめブライダル検診でチェックする事も可能です。

不正出血や下腹部の違和感などを感じている人はもちろん、たとえ無症状であったとしても1年~2年に1度は婦人科の検診を受けましょう。

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