「母乳不足」と「母乳不足感」は違う!母乳不足の見極め方

「母乳不足」と「母乳不足感」は違う!母乳不足の見極め方
  • Twitter
  • hatena
  • facebook

母乳育児には、常に足りているかどうかの不安が付きまといますよね。

特に下記のようなシチュエーションでは、「母乳が足りていないかも?」と心配するママが多いようです。

【 母乳不足を連想させるシーン 】

  • おっぱいを飲んだすぐ後に泣き出す!
  • 赤ちゃんが頻繁におっぱいを欲しがり、授乳回数が多い!
  • 出産直後に比べて乳房の張りが弱くなった!
  • 寝つきが悪く、寝かせてもすぐ目を覚まして泣き出す!

などなど・・赤ちゃんが泣いたりぐずったりする度に母乳不足を疑い、人工ミルクを追加するママも居るようです。

ですが、その不安はただの思い込みかもしれません!なぜなら、母乳が足りていないと感じているママの大分を占めているのが「母乳不足感」だからなんです。

そこで今回は、本当の母乳不足と母乳不足感の違いや見極める方法について特集してみました。

母乳不足の3パターン!

日本助産師会が公開している「赤ちゃんとお母さんにやさしい母乳育児支援」によると、一口に母乳不足と言っても厳密には下記の3種類に分類されると解説されています。

【 母乳不足の分類 】

  • 原発性(一次性)母乳分泌不全
  • 続発性(二次性)母乳分泌不全
  • 母乳不足感

ここからは、それぞれの要因や特長について詳しく見ていきましょう。

原発性(一次性)母乳分泌不全

3種類の中で最も少数派と言われているのが、原発性の母乳分泌不全です。

【 原発性の特長 】

  • 定義:初乳は問題なく出たものの、母体要因によって乳汁生成Ⅱ期が遅れるタイプ
  • 割合:0.4~2.4%と推測されており、3種類の中で最も少ない
  • 要因:過体重/肥満/糖尿病/胎盤残留/乳腺の形成不全/喫煙/産後出血/貧血など

上記の情報から、出産前に母乳不足が想定できるケースも含まれている!という事が分かりますね。

要因が明確な分だけ医学的フォローで改善が見込めるケースが多いものの、赤ちゃんの栄養状態を優先して人工ミルクが追加されるケースも少なくありません。

続発性(二次性)母乳分泌不全

3種類の中で最も改善が進んでおり、年々減少しているのが続発性の母乳分泌不全と言えるでしょう。

【 続発性の特長 】

  • 定義:初見で母乳分泌の確立が見られたものの、その後の伸びが思わしくないタイプ
  • 要因1:産後早期に、赤ちゃんのサインに合った効果的な授乳が行われなかった
  • 要因2:赤ちゃんの哺乳量が少ない「母乳摂取不足」により、母乳の出が悪くなる

上記の情報から、産後早期の対応がトリガーとなってその後の母乳不足に繋がっている!という事が分かりますね。

WHO(世界保健機関)とユニセフが共同で推奨している「母乳育児を成功させるための10か条」には、「母親が分娩後30分以内に母乳を飲ませられるように援助をすること」という項目が含まれています。

これは、赤ちゃんとママの触れ合いによってメンタル的メリットを引き出すだけでなく、数ヵ月にわたって母乳の分泌を持続させるためでもあったんです。

母乳不足感

3種類の中で最も多くのママに該当すると言われているのが母乳不足感です。

【 母乳不足感の特長 】

  • 定義:実際の母乳量は足りているにも関わらず、母親が足りていないと感じるタイプ
  • 特長:心理的な印象のみで人工ミルクに切り替えるケースが多い

特に、初産のママに多く見られる現象ではあるものの、上の子と比較して不足していると思い込んでしまうケースも少なくありません。

母乳育児は、赤ちゃんが飲んでいる量はもちろん分泌されている母乳量も正確に把握できませんよね。

その為、赤ちゃんが泣いているだけで「母乳が足りていないのでは?」と不安になってしまうママが多いようです。

ですが、赤ちゃんが泣くからと言って毎回おっぱいを欲しがっているとは限りません!赤ちゃんは、全ての感情や欲求を泣くことで表現しています。

5分おきに授乳を催促する時もありますが、抱っこして欲しい時やオムツが濡れている時にも同じように泣くしかないんです。

足りてる?足りてない?授乳中のお悩み№1!

人工ミルクに比べて多くのメリットが得られる母乳ですが、唯一の難点と言えば飲んでいる量が分かり辛いという点でしょう。

事実、厚生労働省が10年ごとに発表している「平成27年度 乳幼児栄養調査結果」によると、実に興味深い結果が浮き彫りになっています。

【 調査条件 】

  • 対象:0~2才児の保護者
  • 割合:総数1,242名/母乳栄養616名/混合栄養541名/人工栄養43名/不明42名
  • 回答方式:複数回答

【 授乳中に困った事 】

順位 困った事 全体 母乳栄養 混合栄養 人工栄養
1位 母乳が足りているか分からない 40.7% 31.2% 53.8% 16.3%
2位 母乳が不足ぎみ 20.4% 8.9% 33.6% 9.3%
8位 母乳が出ない 11.2% 5.2% 15.9% 37.2%

上記の情報から、5人に2人は母乳が足りているか確信が持てないと感じており、明確に母乳が出ないと実感している人の4倍近くが見極められていない!という事が分かりますね。

ちなみに平成17年度に発表された同調査によると、授乳に対して不安を感じる時期について下記のような結果が報告されています。

【 不安な時期 】

  • 出産直後:39.7%
  • 生後1ヵ月:31.6%
  • 生後2~3ヵ月:19.8%
  • 生後4~6ヵ月:25%

上記の情報から、下記のようなポイントが見えてきます。

【 授乳不安の傾向 】

  • 出産直後に最も多くのママが不安を感じている
  • 授乳のリズムが掴めてくる生後2~3ヵ月くらいから不安が低下する
  • 離乳食のスタート時期に不安がぶり返す
つまり、赤ちゃんの哺乳力や母乳の与え方など授乳のリズムが掴めてくる生後3ヵ月までは、多くのママが手探りで授乳している事になりますね。

赤ちゃんに必要な母乳量の目安は?

兵庫県医師会が公開している「保育所・幼稚園における健康管理マニュアル」によると、15分ほど授乳した後に計測した体重から割り出した母乳量について下記のデータが報告されています。

【 母乳量の目安 】

月齢 1回あたりの母乳量 1日あたりの母乳量
生後1週間 60~70ml 400~500ml
生後1ヵ月 100~120ml 600~700ml
生後2ヵ月 150~160ml 700~800ml
生後3ヵ月 160~180ml 800~900ml
生後4ヵ月以降 180~200ml 900~1,000ml

但し、母乳の分泌量は個人差が大きくママのコンディションによっても変わってきます。

つまり、毎日決まった母乳量が分泌される訳ではありませんので、あくまで目安として参考にして下さいね。

ちなみに、赤ちゃんの標準的な授乳パターンは下記の通りとなっています。

【 標準的な授乳パターン 】

  • 新生児~生後1ヵ月:左右で20~40分かけて飲むのが平均的
  • 生後6週間~:1回あたりの授乳につき15~20分くらいに短くなる
  • 生後6ヵ月まで:1日あたりの授乳回数は、少なくとも8~12回
育児書などには3~4時間おきの授乳が理想的と記載されていますが、夕方から夜にかけて集中的におっぱいを欲しがる赤ちゃんも珍しくありません。

授乳回数が増える夕方になると母乳不足を感じる!というママが多いのも頷けますね。

生後2ヵ月ころから少しずつ起きている時間が長くなり、生後3ヵ月頃にはその子なりの授乳ペースが確立されてきますよ。

母乳が足りている時のサイン!

まずは、母乳の分泌が良好で尚且つ赤ちゃんが上手に飲めている時の状態を把握しておきましょう。

【 足りているサイン 】

  • 授乳回数:1日に少なくとも8回はおっぱいを飲んでいる
  • 授乳中の様子:授乳中に「くっくっ」「ごくごく」といった嚥下の音が聞こえる
  • 日中の様子:授乳と授乳の間も満足している様子で、ご機嫌が良く肌艶も良い
  • 排尿:色の薄いおしっこを1日に6~8回ほど
  • 排便:1日あたり3~8回ほど
  • 体重:1日平均18~30gずつコンスタントに増加している

当てはまる項目が多ければ多いほど、母乳育児が上手くいっている!という証しになります。

母乳が足りていない時のサイン!

母乳が足りているかどうかを見極める方法は様々ですが、ここでは代表的な4種類について取り上げてみましょう。

【 見極める方法 】

  • 体重の増え方:新生児をはじめ全ての月齢に有効
  • 排泄量:普段の量と比較すると、より効果的
  • 授乳中の様子:プレママには難易度が高いものの、慣れてくると一目で気付ける
  • 空腹のサイン:満腹中枢が発達する生後3ヵ月頃から

どれか1つの項目で判断するのではなく、当てはまる項目が多いほど母乳が足りていると考えて下さいね。

その1:体重の増え方で見極める!

最も確実で信憑性の高い方法と言われているのが、体重の増え方から見極める方法です。

ここでは、国内と世界基準の両方についてご紹介しましょう。

▼日本小児科学会「小児科医と母乳育児推進」

  • 生後0~3ヵ月:25~30g/1日あたり
  • 生後3~6ヵ月:15~20g/1日あたり
  • 生後6~12ヵ月:10~15g/1日あたり

▼WHO/UNICEF

  • 生理的体重減少のリカバリー:生後2~3週までに出生体重に戻る
  • 生後0~6ヵ月:1日18~30g/1週間の増加125g以上/1ヵ月の増加500g以上
  • 生後5~6ヵ月の目標:出生体重の2倍
  • 生後12ヵ月の目標:出生体重の3倍

赤ちゃんの体重が順調に増えているか気になる場合は、授乳前と授乳後に計測してみましょう。

授乳後の体重から授乳前の体重を差し引けば、おおよその哺乳量が把握できますよ。

ちなみに、生理的体重減少とは一時的に体重が8~10%ほど減少する発育パターンを指しています。

特別な要因がなくても全ての赤ちゃんに見られる現象で、生後2~3日後に起こるのが一般的です。

その2:排泄量で見極める!

2つめの方法として排便量から見極める方法がありますが、専門家の間でも見解が統一されていないのが実情です。

▼石井第一産科婦人科クリニック(静岡県)

  • 排尿:1日あたり6~8回出ていれば大丈夫
  • 排便:母乳が足りていても個人差が大きく、便秘の場合があるため判断し辛い

▼うるま市役所健康支援課(沖縄県)

  • 排尿:1 回で大さじ3杯分ぐらい/紙おむつ=1日5枚以上/布おむつ=1日6枚以上
  • 排便:1日3~8回以上/生後6週ころから回数が減り、4~5日ほど出ない日もある

▼小倉産婦人科医会・小倉小児科医会(北九州)

  • 排尿:1 日あたり6回以上なら母乳だけで足りている
  • 排便:1日あたり3回以上なら母乳だけで足りている

▼山本産婦人科(三重県)

  • 排尿:1日あたり5~6回以上なら、母乳不足の心配はほぼ無い
  • 排便:便秘がちの場合は母乳不足も考えられるので注意が必要

▼NPO法人 日本ラクテーション・コンサルタント協会

  • 排尿:1日に布で6枚、紙で5枚以上のオムツがびっしょり濡れ、色が薄く匂いが弱い
  • 排便:生後6週間までは、1日に少なくとも2~5回ほどが望ましい

多少の違いはあるものの、上記の情報をまとめると下記のような結果になります。

【 足りている時の排便量 】

  • 排尿:1日あたり5~6回以上が望ましく、色が薄く匂いが弱いのが特徴
  • 排便:1日あたり2~8回以上が望ましいが、個人差が大きく便秘に要注意

育児書などには、1回のおしっこでオムツがずっしりと重たくなるくらいが理想的!などと書かれていますよね。

メーカーにもよりますが、30~60mlほどで手応えを感じるんだとか。

どれ位のおしっこが出ているのか確かめたい場合は、オムツにお水を含ませて確認するか、使用前のオムツと重さを比較してみましょう。

その3:授乳中の様子で見極める!

母乳不足は、赤ちゃんが授乳している様子からも見極める事ができます。

【 授乳の回数 】

  • 足りている:1日あたり8~12回/3~1.5時間ごと
  • 足りていない:1日あたり6回未満/4時間毎では、体重が適切に増えないケースが多い
ママにとっては辛い夜間授乳ですが、日中に比べて深夜の方がプロラクチンの分泌が活発な分、母乳の出も良くなるんですよ。

母乳不足が心配なら「夜こそチャンス!」と思って目覚ましをセットしておきましょう。

【 授乳に掛かる時間 】

  • 足りている:一回の授乳が10分~20分ほどで終了する
  • 足りていない:一回の授乳が30分を超えるケースが頻繁にある

但し、生後1ヵ月までの赤ちゃんは母乳の飲み方に個人差が大きく40分ほど掛かる事も珍しくありません。

そもそも、母乳だけで育てている場合は、赤ちゃんが飲みたがる時に飲みたいだけ与えるというのが基本的な考えです。

その為、30分経ったからと言って途中でやめさせるのではなく、赤ちゃんが満足するまで飲ませてあげるべき!と主張する医療関係者も少なくありません。

とは言え、急に授乳時間が長くなるようなら担当医に相談してみましょう。

【 授乳中に発する音 】

  • 足りている:「くっくっ」や「ごくごく」という音がリズム良く聞こえてくる
  • 足りていない:「チュパチュパ」と空気を含んでいる音がする

授乳中は、赤ちゃんが発する音に耳を傾けてみましょう。

乳首の含み方が浅いと空気が入って「チュパチュパ」という音が聞こえてきますので、上手に飲めていないと判断できます。

その4:空腹のサインで見極める!

満腹中枢が発達する生後3ヵ月頃を境に、授乳パターンに違いが現れてきます。

【 授乳パターンの違い 】

  • 新生児~生後3ヵ月ころまで:疲れや眠気によって授乳を終了する「反射的哺乳」
  • 生後3ヵ月頃から:満腹感によって授乳を終了する「随意哺乳」

上記の情報から、生後3ヵ月までの哺乳量はママがイニシアチブを取ってコントロールすべき!という事が分かりますね。

逆に満腹中枢が機能し始める生後3ヵ月からは、赤ちゃんが出す空腹サインがヒントになりますよ。

京都府にある「くわはらこどもクリニック」によると、空腹時には以下のようなサインを出していることが多いと解説されています。

【 空腹のサイン 】

  • おっぱいを探すような探索反射が見られる
  • おっぱいを吸う時と同じように口を動かす
  • 舌を出したりペロペロする
  • クーとかハーというような柔らかい声を出す
  • 手を顔や口元に持ってくる
  • 手や足を握り締める
  • 身体をもモゾモゾと動かして、むずがる

いずれも赤ちゃんらしい仕草なので気付かずスルーしてしまいそうですが、注意深く観察して赤ちゃんの意思表示を汲み取ってあげましょう。

見分けが付くようになるまでは「泣く→授乳」でもOKですが、本来は赤ちゃんが泣く前に与える方が理想的なんですよ。

母乳不足の対処法!

思い込みではなく明らかに母乳不足であると確認できた場合は、状況に合わせて対処する必要があります。
ここでは、ママが一人でできる対処法と赤ちゃんと一緒にできる対処法に分けてご紹介しましょう。

ママが一人で出来る対処法

ママ側の対処法としては、赤ちゃんが必要としている母乳量を分泌させられるかどうかがカギとなります。

▼身体と心の調子を整える
母乳不足が気になりだすと、出そうと思えば思うほど出てくれないのが母乳というモノ。

特に、授乳リズムが安定するまでの生後3ヵ月くらいまでが、一番ストレスを感じる時期でしょう。

そんな時は、意識的にリラックスできる時間を設けたりパパや家族に頼ってみたりするのもアリですよ。

【 対処法 】

  • 身体を温める:ゆっくり湯船に浸かる/足湯/授乳前に温タオルを乳房に当てる
  • 睡眠:毎日はムリでも週に1度は続けて4時間以上寝られるように搾母しておく
  • 身体の凝り:おっぱいマッサージや授乳体操をしてから赤ちゃんに飲ませる

▼食事を見直す
たとえ十分な母乳量が生産されていたとしても、乳腺が詰まっていては意味がありません。糖分・脂肪・塩分の摂りすぎを控え、下記のような食事を心掛けましょう。

【 対処法 】

  • 芋類・豆類:分泌過多症のNG食材として知られており、母乳の増量が期待できる
  • 根菜:身体を温める効果が期待できる
  • 和食:豆腐や納豆など、素材自体に多くの水分が含まれている
3食の内、夜の食事が最もボリューミーな家庭も多いでしょうが、日中の摂取カロリーが低すぎると夕方から夜にかけての母乳量が足りなくなってしまいます。

「ランチはうどんだけ!」「残り物で軽く!」というよりは、日中こそしっかりした食事を心掛けましょう。

▼必要な水分量を摂る
沢山飲めば母乳が増えるという訳ではありませんが、授乳期の水分不足は母乳量に影響してしまいます。

授乳中は、成人女性に必要な2,000mlに加えて母乳の88%分の水分を摂取する必要があるんです。

【 授乳期に必要な水分量の目安 】

月齢 必要な水分量 食事以外の水分量
生後2週間まで 2,500ml 1,700ml
生後1ヵ月まで 2,600ml 1,800ml
生後1~2ヵ月 2,700ml 1,900ml
生後2~3ヵ月 2,800ml 2,000ml
生後3~4ヵ月 2,900ml 2,100ml
生後4~12ヵ月 3,000ml 2,200ml

赤ちゃんと一緒にできる対処法

母乳は十分出ているのに赤ちゃんの体重が増えてくれない、もしくは排便の量が少ないという場合は、授乳のやり方に問題があるのかもしれません。

そんな時は、赤ちゃんと一緒に色々な授乳方法を試してみましょう。

▼おっぱいの含ませ方を工夫する
赤ちゃんが上手に母乳を飲めるかどうかは、どれくらい深くまで口に含ませられるかがポイントになります。

赤ちゃんがママの胸元で大きな口を開けたタイミングを狙って、母乳が溜まっている乳管洞までしっかり含ませてあげましょう。

乳輪部がスッポリ隠れるくらいまで深く含ませる事で、ママの痛みも軽減できますよ。

▼授乳姿勢を工夫する
マンネリになりがちな授乳姿勢ですが、何時も同じ姿勢では決まった方向からしか母乳が出てきません。

1ヵ所の乳管から出る母乳量は限られていますので、同じ角度ばかりではせっかく生産された母乳が乳房内に残ってしまいます。

色々な角度から万遍なく飲めるようにポジションを変えてあげる事で、乳房に溜まった母乳をもれなく与えられるんです。

抱っこしているママにとって楽な姿勢である事は重要ですが、赤ちゃんにとっての飲みやすいポジションや角度にも配慮してあげましょう。

▼授乳回数を増やす
赤ちゃんがママの乳首から母乳を飲む時は、哺乳瓶の人工乳首に比べて60倍もの力を使っています。

その力強さは、産道を通る時にずれてしまった頭蓋骨の歪みが元に戻るほどなんです。

その為、授乳中に疲れて眠ってしまう赤ちゃんも多く必要な母乳量を飲みきれない事も珍しくありません。

特に、生後3ヵ月までの赤ちゃんは疲れや眠気によって授乳を終了する傾向にあります。

一度に沢山の母乳が飲めないのなら、授乳回数を増やして1日に必要な母乳量を飲ませてあげましょう。

担当医や助産師さんから「母乳だけで大丈夫ですよ!」と指示されているなら、安易に人工ミルクを加えず赤ちゃんが満足するまで1日15回でも20回でも乳房を含ませてみて下さい。

泣く度に乳房を含ませていると、赤ちゃんが空腹なのか甘えたいだけなのか見分けが付くようになりますよ。

よくある母乳不足の勘違い!

母乳不足を心配しているママの中には、ちょっとした赤ちゃんのネガティブな反応に過敏になっていたり、周囲の意見に振り回されていたりするケースも珍しくありません。

ここでは、母乳不足と勘違いされやすいシチュエーションを取り上げてみましょう。

▼おっぱいを飲んだ直後に泣き出す!
授乳したばかりなのに赤ちゃんが泣き出してしまうと、とっさに「まだ欲しいのかな?」と勘違いするママも多いでしょう。

ですが、赤ちゃんの意思表示で最も多い「泣く」という行為には、「まだ甘えていたい!」「オムツが濡れて気持ち悪い!」というケースも含まれています。

赤ちゃんはママの乳房を口に含んでいる時が最も安心しているとも言われていますので、あやすつもりで甘えさせてあげましょう。

本当にお腹が空いているなら飲みますが、甘えたいだけならスヤスヤと眠ってしまいますよ。

ちなみに授乳後にぐずっている時も同様で、1日の内でぐっすり眠っている時間があれば母乳不足による不機嫌ではありません。

▼赤ちゃんが頻繁におっぱいを欲しがり、授乳回数が多い!
3時間かけて消化する人工ミルクに比べて、わずか90分ほどで消化してしまうのが母乳の特長でもあります。

その為、2時間もしない内に赤ちゃんがおっぱいを欲しがって泣いたとしても、全く不思議ではないのです。

確かに、授乳と授乳の間が3~4時間毎というのが一般的な目安となっていますが、回数が多いのと少ないのとでは全く意味が違ってきます。

【 授乳回数と母乳不足の関係 】

  • 授乳回数が多い:1回の哺乳量が少ない分、回数で補っていると考えられる
  • 授乳回数が少ない:母乳不足が疑われ、栄養状態にも影響する

赤ちゃんが90分ごとにお腹を空かせて泣くのは、あくまで自然の欲求だと考えられています。

但し、1時間も経たずにおっぱいを欲しがったり急に授乳回数が変動する場合は、担当医や助産師さんに相談してみましょう。

▼出産直後に比べて乳房の張りが弱くなった!
出産後3日前後でおっぱいの張りを感じるママが多いようですが、授乳期間が終わるまで継続するとは限りません。

そもそも乳房の張りと母乳の分泌量に相関性はありませんし、出産後2~3週間ほどで乳房の張りが感じられなくなったとしても不思議ではないのです。

むしろ乳房が張らなくなったという事は、赤ちゃんが飲む母乳量と生産量のバランスが取れてきた証しだと指摘する医療関係者も多いんですよ。

▼出産直後の母乳不足!
授乳期間の中で最も母乳不足に対する不安が募る「出産直後」ですが、出産と同時に母乳が出て来るほどママの身体はシステマチックではありません。

特に生後3日間は乳管の開通も不十分ですから、1日に20mlほどしか出ないママも多いんですよ。

ママの身体には「分泌スイッチ」と「抑制スイッチ」の2つが備わっていて、直接授乳によって赤ちゃんが母乳を求めている事を脳に伝えなければなりません。

出来るだけ早期の内に直接授乳を開始して「分泌スイッチ」を起動しないと、十分な母乳量が維持できなくなってしまいます。

「母乳不足感」が「母乳不足」に進行する前に!

医学的な母乳不足より圧倒的に多いのが、イメージや思い込みによる「母乳不足感」と言われています。

ですが、たとえ思い込みからくる母乳不足感だったとしても放置しておくのはオススメできません。

単なる「母乳不足感」から本格的な「母乳不足」に進行するケースも多いんですよ。

【 進行のプロセス 】

  • 特に問題がないのに「足りていないのでは?」と不安が募る
  • 不安を解消する為に、ついつい人工ミルクを足してしまう
  • 直接授乳が減る分、母乳の分泌が悪くなり本当の母乳不足になってしまう
「もしかして母乳が足りていないのでは?」と疑われる時は、客観的に母乳不足であると判断できるかどうか見極めるのが先決!安易に人工ミルクを与えてしまうと、母乳を飲んでくれなくなったというケースも少なくありません。

せっかく生産された母乳に含まれている有効成分がムダになってしまう前に、まずは正確に見極めるところから始めてみましょう。

SNSでシェア
  • Twitter
  • hatena
  • facebook

こちらの記事もオススメです

ページ先頭に戻る