授乳中に風邪薬は飲んでもOK!正しい風邪薬の選び方・服用の仕方

授乳中に風邪薬は飲んでもOK!正しい風邪薬の選び方・服用の仕方
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「授乳中=薬は飲めない」と多くのママは思っているかもしれません、2017年の現在だと、出産したママの親世代からは、「授乳中に風邪薬はNG」と教えてもらっているかもしれません。

また薬の説明書にも服用中は授乳を中止する記載がされているのも、時代に合わないとして議論されているようです。

そんな中、国立成育医療研究センターが公開しているデータによると、実に8割の薬は「授乳中に安全に使用できると思われる薬」として公開しています。

※表現が「使用できると思われる」というのは母乳に薬の成分が入る量が赤ちゃんに影響しない程度入るということから、このような表記になっているようです。

この記事では過去と現在の授乳中のお薬事情について触れるとともに、授乳中に適さない薬や、全ての薬を飲む時の注意点をご紹介していきます。

▼ 風邪の感染経路や予防についてはこちら

ママの服薬で赤ちゃんの体内に薬はほとんど入りません

母乳は、血液の赤色こそしてはいないものの、ママの血液そのものといっても過言ではありません。

ですからママは、服薬によって多くの薬の成分が、赤ちゃんの体内へと移行するイメージを持ってしまいがちです。

しかし、実際に移行する成分はたったの100分の1なのです。

日本では特に、授乳中の服薬に慎重な考えが広まっているようですが、アメリカの小児学会やユニセフでは、多くの症例の分析によりその安全性が検討され示されています。

そうして、風邪薬だけでなくかなり多くの薬が、授乳中の服薬であっても問題が無いという見方がされています。(もちろん抗がん剤や抗精神薬、免疫抑制薬などといった例外はあります。)

服薬のベストタイミングは授乳直後

ママが風邪薬を服薬してから、約30分後にその成分が血液中に含まれ始め、1~2時間後に最も血液濃度が高くなると言われています。

つまり、服薬のベストタイミングは授乳直後です!

お子様の授乳間隔が、ある程度開いてきていれば、服薬のタイミングをうまくコントロールすることにより、かなりの成分の移行が防げるのではないでしょうか?

薬は飲んでもいいけど選び方が大切!授乳中にNGな風邪薬の成分

母乳を通して、赤ちゃんに移行する成分には、次のようなものがあります。

  • アスピリン・アセチルサリチル酸(解熱鎮痛薬)
  • テオフィリン(気管支拡張薬) 
  • ジフェンヒドラミン(総合感冒薬、鼻炎薬) 
  • アミノフィリン(気管支拡張薬) 
  • コデイン(咳止め薬) 
  • エテンザミド(解熱鎮痛薬) 
  • 大黄(便秘薬) 
  • カフェイン(鎮痛薬) 

これらの成分を含む風邪薬の服薬は避けた方がいいでしょう。

しっかり確認することが大切です。

そもそも風邪薬は対症療法だって知っていましたか?

驚くことに、医療関係者には、風邪薬は基本的に服薬しないという考えの持ち主も多いようなのです。

その理由についても見ていきましょう。

風邪に効く薬は無い

風邪とは、風邪症候群とも表現され、上気道や下気道の炎症疾患を指す総称であり、80~90%が次にあげるウイルスの感染(・複数感染)で起こります。

ライノウイルス 
鼻風邪を引き起こす、風邪の原因の約30~40%を占める
コロナウイルス 
鼻・のどの炎症を引き起こす
RSウイルス 
発熱・鼻水・咳を引き起こす、感染力が非常に強い
パラインフルエンザウイルス 
下気道(気管支・肺)炎を引き起こす
アデノウイルス 
プール熱(咽頭結膜熱)・はやり目(流行性角結膜炎)などを引き起こす
エンテロウイルス 
夏風邪・ヘルパンギーナ・手足口病などを引き起こす

風邪の症状としては、発熱・頭痛・咳・鼻水・食欲不振・下痢・嘔吐などと様々です。

実は、現在の医学で風邪を治す薬は無く、「風邪薬を作ったらノーベル賞もの!」なんて言われています。

自分の症状にとって不必要な成分を服薬してしまったり、症状の度合いに合わない服薬(多くが軽症の場合の服薬)をしてしまった場合、副作用の出現や免疫力の低下という逆効果を引き起こすこともあります。

このことが、医療従事者の中には安易に風邪薬を飲まない考え方の持ち主が多い理由のようです。

どうやら、単純な風邪であれば「寝ていれば治る」「放っておいても治る」というのは本当のようですね。

とは言え…、子育て中のママの事情は特別です。「数日間、寝ていること」それこそが1番難しく、そう出来ないのが実情です。

ですから、なるべくママが辛い症状に対するピンポイントでの服薬を心がけ、前向きに考えることがいいと思います!

本来は医療機関で処方してもらうのがベスト

当たり前ですが、やはり医療機関を受診して薬をもらうのが1番です。

ちなみに受診する診療科は、内科が一般的ではありますが、低月齢時は産婦人科をおすすめします。

その理由としては、特に母乳育児を頑張っているママの場合、その気持ちを理解してもらえたり、薬への配慮を確実に行ってもらえる可能性が高いからです。

お子様を出産した病院での受診が可能であれば、1番安心だと思います。

市販の風邪薬・漢方薬の紹介

受診する時間がとれないママや、今後のいざという時のために購入をしておくママのために、市販の風邪薬及び漢方薬をご紹介します。

もちろん、ここで紹介する薬には授乳中にNGな風邪薬の成分は含まれていません。

ちなみに、現在、国内で市販されている総合感冒薬の数は800種類を超えるそうです。このことからも、いくつか先に目星をつけておくと良さそうですよね。

なお、実際に購入する際は、販売店の薬剤師の方ともぜひ相談して下さいね。

風邪薬

商品名 効果効能
パブロン50
大正製薬
のどの痛み・咳など風邪の諸症状
タイレノールA
ジョンソンエンドジョンソン
解熱鎮痛
ストナリニS
佐藤製薬
くしゃみ・鼻水・鼻づまり
コンタックせきどめST
グラクソスミスクライン
咳・痰
ストナ去たんカプセル
佐藤製薬
痰・痰のからむ咳

漢方薬

商品名 説明
葛根湯
(かっこんとう)
風邪の初期・寒気・発熱・頭痛
麻黄湯
(まおうとう)
風邪の初期・寒気・発熱・頭痛・身体が重い・白い痰
小青竜湯
(しょうせいりゅうとう)
風邪の初期・白い鼻水
麻黄附子細辛湯
(まおうぶしさいしんとう)
強い寒気・透明な鼻水
桂枝湯
(けいしとう)
回復期・汗がでた後・妊娠中・授乳中
桔梗湯
(ききょうとう)
のどの痛み・のどの腫れ
甘草湯
(かんぞうとう)
のどの痛み・のどの腫れ
駆風解毒散
(くふうげどくさん)
のどの痛み・のどの腫れ
麦門冬湯
(ばくもんどうとう)
のどの痛みの後の咳・から咳
五虎湯
(ごことう)
咳・黄色い痰
柴胡桂枝湯
(さいこけいしとう)
胃腸風邪・長引く風邪
竹茹温胆湯
(ちくじょうんたんとう)
熱が下がった後すっきりしない時・咳・痰

栄養ドリンク・キャンディ・喉スプレーなどについて

風邪薬や漢方薬の他に、栄養ドリンクや喉スプレー・トローチ・のど飴といったアイテムにも、授乳中は好ましくないものがありますから注意して下さい。

基本的に、購入の際には、ラベルやパッケージなどに「産前・産後の滋養強壮」や「妊娠中・授乳期の滋養強壮」と書かれたものを選ぶと安心ですよ。

栄養ドリンクについて補足をしますが、栄養ドリンクに含まれる成分のうち、注意が必要なものはカフェインです。

出産が終わった後もカフェインは悪?

ママのカフェインの摂取による、赤ちゃんの興奮状態や機嫌の悪さ・夜泣きなどといった影響が指摘されています(発育への影響は指摘されていません)。

ちなみに、ママが体内に取り込んだカフェインを排出するまでにかかる時間は、8~14時間程度ですが、赤ちゃんが同じように排出するためには、新生児の場合で96時間程度(4日間程度)です。

この数字を見ると、赤ちゃんに蓄積されてしまうイメージがつきやすいですね。

授乳中のママが、1日に摂取可能なカフェインの量は、200㎎~300㎎とされています。

よくコーヒーや紅茶を2~3杯なら飲んでもいいと聞きますが、これもこの摂取可能量から計算されています。

1本の栄養ドリンク中のカフェイン量は、50㎎程度が平均のようです。ノンカフェインのものを優先するか、他のカフェイン摂取量と合わせて1日の全体量での調整をしましょう。

また、栄養ドリンクは特に夜に飲むと、体の修復や免疫力の回復などの効果が得やすいようですよ。ノンカフェインのものであれば夜にでも安心して飲めますね。

ママにおすすめのノンカフェインの栄養ドリンクを以下にご紹介しておきます。1本の容量やカロリーは、好みのものを選んで下さいね。

アリナミンR 武田薬品工業 1本80ml 19kcal
アリナミンR‐off 武田薬品工業 1本50ml 2kcal
アルフェネオ 大正製薬 1本50ml 5kcal
ユンケル黄帝L40DCF 佐藤製薬 1本40ml 31kcal
ユンケル黄帝液DCF 佐藤製薬 1本30ml 31kcal
チョコラBBドリンクⅡ エーザイ株式会社 1本50ml 10kcal
チョコラBBドリンクビット エーザイ株式会社 1本50ml 1kcal
リポビタンノンカフェ 大正製薬 1本100ml 65kcal
リポビタンファイン 大正製薬 1本100ml 6kcal
リポビタンフィール 大正製薬 1本100ml 7kcal
ビタシ―ローヤルN3000 常盤薬品工業 1本100ml 16kcal
ヤクルトタフマン ヤクルト 1本100ml 61kcal

風邪薬・漢方薬・栄養ドリンクの副作用について

副作用についても頭に入れておきましょう。

ここでは代表的なものを紹介します。個々の薬の副作用は、説明書や薬剤師の方から確認して下さいね。

赤ちゃんに出る副作用

報告されている赤ちゃんの副作用の症例数は少ないのですが、その多くが新生児です。

例えば、アスピリン(解熱鎮痛薬)によるサリチル酸中毒(生後16日)や、コデイン(咳止め薬)によるモルヒネ中毒(傾眠・哺乳困難・呼吸困難など)、カフェイン(鎮痛薬)によるいらいら状態(生後5日)などがあります。

主な理由は、肝臓や腎臓の発達が特に未熟な時期であり、薬を体外へと排出できないためとされています。

これらの報告からも、新生児など月齢が低いほど注意が必要と言えますね。早産など、小さく生まれた赤ちゃんも同様に注意が必要です!

【 気を付けたい副作用の症状は? 】

赤ちゃんの副作用の観察ポイントを覚えておきましょう。次のような症状が、服薬後に目立った場合は観察や受診が必要です。

  • うとうとする
  • ぐずる
  • 下痢 
  • 発疹
  • 尿量の減少
  • 便の状態の変化

など、薬を服用した時の授乳後は特に赤ちゃんの変化に気をつけましょう。

薬を味方につけましょう

体調不良により思い通りに動かない身体で、待ったなしの子供たちと向き合うことは、ママにとってとても辛いことですよね。

そんな思いをしないために、ママは日頃から積極的に休息や栄養を取るように心がけましょう。

そしてそれでもダメな時には、薬を味方につけて、うまく乗り切りましょうね!

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