逆子を正しい位置に直す!外回転術の費用と方法とは

逆子を正しい位置に直す!外回転術の費用と方法とは
  • Twitter
  • hatena
  • facebook

妊娠中はのんびり健やかに過ごしたいもの。

辛かった妊娠初期から中期にかけての「つわり」も終わり、ようやく一息つける妊娠後期は、赤ちゃんとの対面を想像しながら過ごせる、幸せな時期です。

ところが、そんな幸せ絶頂の時期にもトラブルは起きるもの。その代表格と言えるのが逆子でしょう。

妊婦健診で逆子と診断されたら、逆子体操やお灸、ツボ押しなどを勧められます。

▼逆子と診断されたときのツボ押し詳細についてはコチラ

しかし、これらの手段を用いても胎児の位置が改善されなかった場合に適応されるのが、「外回転準」なんです。

逆子のお産は、通常のお産(頭位分娩)に比べて、約30倍のリスクがあると言われています。

外回転術を成功させてリスクを軽減するには、どんな点に注目したら良いのでしょうか?

  • 外回転術のやり方や手順
  • どんな逆子に適応されるのか?
  • 外回転術に伴うリスク
  • 必要と判断される時期や成功する確率など

上記のポイントについて詳しく見ていきましょう。

外回転術ってどうやるの?

最近では、整骨院や鍼灸院でも様々な逆子対策が宣伝されています。

ですが、外回転術は医療行為です。必ず医師の診断の元、適切なモニタリングを受けながら施術してもらいましょう。

ここでは、医療施設で施される一般的な外回転術の方法をご説明します。

外回転術を行う手順

外回転術は、お腹の外側から子宮を刺激する医療行為です。

最近では入院せず2~3時間の外来で行う産院も増えていますが、子宮を刺激する事でリスクを伴いますので基本的に入院が必要となります。

  1. 超音波・・・胎児の向きや胎盤の位置、羊水量や臍帯巻絡の状態を確認
  2. 子宮収縮抑制剤・・・外回転術の刺激による早産を避ける為、子宮の収縮を抑制する
  3. 硬膜外麻酔・・・子宮筋の緊張を和らげる
  4. 外回転術・・・骨盤を高く上げてお腹の外側に手を添え、胎児の位置を変える
  5. 所要時間・・・最長10分休憩を挟みながら2回、改善されなければ別の日に再挑戦
  6. 施術後・・・超音波で胎児や胎盤が正常な状態かチェック
  7. 経過観察・・・施術後は胎盤剥離の危険性を考慮し、約6時間は経過観察を続ける
  8. 母体がRH(-)の場合・・・施術後に「抗D抗体」を注射

※外回転術の方法

外回転術の方法0711-1

どちらにしても母体と胎児のコンディションによりますので、医師と相談しながら選択しましょう。

外回転術は全ての逆子に適応されるの?

通常の分娩と比較して30倍ものリスクを伴う逆子の分娩。何とかしたい!と願う妊婦さんも多いでしょうが、全てのケースに外回転術が有効という訳ではありません。

自然分娩や無痛分娩を含む「経膣分娩」において、最も安全と言われている胎位は、赤ちゃんの頭部が一番下になっている頭位です。

妊娠中期の段階では、約50%の胎児が頭を上にして心地よい状態で羊水に浮かんでいますが、妊娠30週目あたりになると、ほとんどの胎児が自然に頭位の状態になります。

ところが、全分娩の約3%~5%の胎児は、妊娠後期になっても胎位が自然に変化せず逆子のまま、というケースが発生してしまいます。

まずは、骨盤位(逆子)の種類から確認してみましょう。

単殿位(たんでんい)

単殿位0711-2

全身がVの字に屈折しお尻が下になっている状態。

逆子の80%に相当し、経膣分娩(産道を通って膣から出産する方法)も可能です。

複殿位(ふくでんい)

複殿位0711-3

赤ちゃんが「あぐら」をかいている状態、もしくは「体育座り」の状態です。

赤ちゃんの体型は、頭部が一番大きいのが特徴。だからこそ、最も大きな頭から産道を通る方が安産に繋がります。

ですが、足とお尻がまとまっている複殿位は、最初に出て来る部位が頭部より大きくなってしまいます。

赤ちゃんの大きさによっては経膣分娩も可能ですが、緊急帝王切開となるケースも多いタイプです。

膝位(しつい)

膝位0711-4

膝位の逆子は、

  • 両膝をついている全膝位
  • 片膝をついている不全膝位

の2種類があります。

どちらのタイプも足位と同じく頭部が最後になってしまうので、基本的に帝王切開が適応されるケースです。

足位(そくい)

足位0711-5

足位の逆子は、

  • 両足で立っている全足位
  • 片足で立っている不全足位

の2種類があります。

最後に出て来る頭部が引っかかってしまうので十分な酸素を供給できず、後遺症が残ってしまうケースも少なくありません。

逆子の中でも危険度が高いタイプで、ほとんどが帝王切開になってしまいます。

横位(おうい)

横位0711-6

全分娩の0.3%~0.4%程度の稀なケースとして、横位という胎位があります。

頭部が上向きになっている逆子に対して、ママの骨盤に向かって横向きになっているのが横位です。

ほとんどが自然に正常な位置へと移動しますが、改善されない場合は肩や腕が頭部より先に出てきてしまうので、帝王切開が適応されます。

横位は、厳密に言うと逆子に含まれませんが、外回転術の対象となります。

産科医や助産婦など分娩に携わる医療関係者の間では、「殿位」「膝位」「足位」の順に分娩時のリスクが増していく、という解釈が一般的です。

外回転術が成功しやすいケースはあるの?

逆子への対処法として、その有効性が注目されている外回転術ですが、全ての逆子に適応されるわけではありません。

胎児の状態はもちろん、母体の状態も含めて最初から難しいと判断される場合、もしくは外回転術を行う事で胎盤剥離が予想される場合は、帝王切開が適応されます。

ここでは、比較的成功率が高いケースについてご紹介しましょう。

▼骨盤位(逆子)のタイプ

  • 横位
  • 複殿位

▼ママの状態

  • 経産婦
  • 母体の体重が軽量
  • お腹の張りがなく、子宮収縮の兆候が見られない
  • 複壁が薄い
  • 十分な羊水量がある

▼赤ちゃんの状態

  • 子宮の後ろ壁と胎盤が接している状態
  • 胎児と子宮口の間に距離があり、骨盤にもハマっていない
  • 腹壁から胎児の頭部に触れる
  • 臍帯巻絡(へその緒が赤ちゃんに巻き付いている状態)が無い

外回転術と帝王切開のリスクを比較!

逆子のままで経膣分娩を行った場合、低酸素症や心拍低下などによる胎児仮死をはじめ、深刻な後遺症が残ってしまう確率が高まってしまいます。

これらのリスクを避けるには、

  • 胎児の胎位を正常な状態へ改善する外回転術
  • 逆子のまま出産する帝王切開

これらの2種類の方法があります。

外回転術にはどんなリスクがあるの?

外回転術は、母体の外側から直接子宮を圧迫する医療行為ですから、子宮の中に居る胎児はもちろん、母体への影響も過誤できません。

▼外回転術の代表的なリスク

  • 胎児の心拍リズムが乱れたり、低下する事もある
  • へその緒が絡まってしまう
  • 胎盤早期剥離
  • 破水
  • 陣痛が始まってしまう
  • 緊急帝王切開への移行
  • 成功しても、出産予定日まで維持できるとは限らない
外回転術の施術を受けている最中に、上記のような深刻なトラブルが発生する確率は、1%~2%程度と言われています。

僅かな確率ではあるものの、安全面を軽視する事はできません。

外回転術を受ける時には、必ず緊急帝王切開に対応して貰える産院かどうか、確認が必要です。

帝王切開にはどんなリスクがあるの?

先進国で行われている帝王切開は、比較的安全と言われていますが、全てのリスクが回避できるとは言い切れません。

ここでは、帝王切開の代表的なリスクについてご紹介しましょう。

▼帝王切開の代表的なリスク

  • 経膣分娩より出血量が多い
  • 静脈血栓症のリスクが高まる
  • 開腹による合併症
  • 麻酔薬による拒絶反応
  • 次回の妊娠で経膣分娩が難しくなる

外回転術も帝王切開も、それそれ特有のリスクが存在しますが、リスクの大きさを比較してみると・・・

「外回転術」→「帝王切開」→「逆子のままで経膣分娩」という順番で、リスクが増大していくというのが一般的な解釈です。

外回転術のQ&A

ここからは、外回転術の気になる疑問点について順番に見ていきましょう。

外回転術が適応と判断される時期は?

妊娠30週目あたりまでなら、どんな胎位であっても問題はありません。胎児の胎位が問題となるのは、妊娠30週目以降。

この時期になっても頭が下にならない場合は、逆子と判断され逆子体操やお灸などの対処法に取り掛かり、改善できなかった場合に外回転術が適応されます。

▼外回転術の適応時期

  • 十分な羊水がある35週未満
  • できるだけ36週までに行う
  • 37週以降は羊水が減少するので成功率が低下する
逆子体操などで出来るだけ自然に胎位を改善できれば良いのですが、35週目になっても改善されない場合は選択を迫られます。

多くの産婦人科医が35週目を分岐点として、外回転術が必要かどうかを判断しています。

これは、35週目以降になると逆子が自然に改善する確率が、2%以下に低下するという調査結果が元になっているのでしょう。

外回転術が成功する確率は?

刻々とタイムリミットが迫る中、なかなか逆子が治らなくて焦っているママさんも多いでしょう。そんなママさんにとって気になるのが、外回転術の成功率ですよね。

外回転術が成功する確率は、平均して60~70%と言われています。

しかし、外回転術は、簡単に見えるようでも熟練した技が不可欠な施術。母子のコンディションや担当する医師の経験値によっても違ってきます。

外回転術を受けるなら、施術実績や緊急帝王切開になる確率を、事前に確認しておきましょう。

外回転術の費用はどれくらい?

外回転術の費用は、2万円程度と言われていますが、成否に関わらず発生します。

簡単に治りそうな場合は外来として受けられますが、殆どの場合は入院が必要ですから、産院によって費用に大きな差が生じてしまうのも特徴です。

また、施術中に深刻なトラブルが派生した時には緊急帝王切開が適応されますから、術後の予後によっても費用が変わってきます。

基本的に医療保険は適応されますが、産院によっては適応されないケースもありますので、事前に確認しておきましょう。

外回転術で逆子が治らないことも・・・

外回転術をしてもなかなか逆子が治らない場合もあります。

あらかじめ、もし逆子が治らなかった時のことも考えて、出産方法をどうするのか事前に医師と相談しておくことが大切です。

逆子も赤ちゃんの個性と考えて、あまりストレスとして感じないようにしましょう。

SNSでシェア
  • Twitter
  • hatena
  • facebook

こちらの記事もオススメです

ページ先頭に戻る