子供がいる場合の離婚。必要な手続きとその流れを知っておこう。

子供がいる場合の離婚。必要な手続きとその流れを知っておこう。
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最近は、昔と違い、一生涯夫婦が共に生きるという時代ではなくなってきました。
また、それと同時に離婚も当たり前の世の中になってきています。

実際に、厚生労働省の離婚件数の統計によると、年々増加傾向にあることがよく分かります。

親の身勝手による離婚―
しかし、離婚する夫婦の間に子供が居たらどうなるのでしょうか。

扶養、養育費、親権…
たくさんの問題が生じることはおわかりいただけたでしょうか。

また、こんなにもたくさんの極めて重要な事柄を限られた時間で決めなければならないのだから、焦ってしまいますよね。

お子さまにはなにも罪はありません。

とはいえ、離婚ともなればなかなか人には聞けないですし、役所にも知り合いが働いているとしたら極力足すら運びたくないのが正直なところでしょう。

人にも聞けず悩んでいらっしゃるあなた、大切なお子さまの将来のためにも、ご自身の今後の幸せのためにも、「子供がいる場合の離婚」の具体的な手続きについて知っておきましょう。

離婚が決まったらまず決めるべきこと

離婚が決まったらまず何から決めればよいのか、不安になりますよね。
不安になって当たり前です。

しかしながら、何も知らなかった、では後々後悔することになってしまうかもしれませんから、事前準備が何より大切と言えます。

ここでは、離婚が決まったらまず決めていただきたいことをまとめます。

親権者

離婚届を提出する際には、夫婦の間に子供がいる場合には予め子供の親権を持つ者がどちらなのか、を決めて記載しなければ受理されません。

つまり、離婚が決まった時点で子供の親権者はどちらにするのか、を決めなければなりません。

親権者として子供が成人するまでしっかりと監護養育することは親の義務ですから、途中で養育が難しくなってしまうなんてことがないようにする必要があります。

子供への愛情の大きさは当然のことですが、経済力や親権者になろうとしている者自身の健康なども鑑みて相応しい方を選ぶと良いでしょう。

養育費

いざ離婚するとなると、養育費はきちんと支払われるのか不安になりませんか?
また支払いが滞ったとしても連絡は取りたくないし…という方も多いことでしょう。

しかしながら、養育費の支払いは法律で定められた義務にあたります。

相手がたときちんと養育費の支払いの約束ができていない場合や、養育費は要らないと口頭で言ってしまった場合でも養育費は請求することが出来ますから、覚えておきましょう。

尚、そういった問題で悩んでいる方々はconiasというサイトから弁護士に無料相談をしてみることをお勧めします。着手金等は一切不要で、養育費問題に取り組んでくれる「ひとり親家庭の強い味方」と言って過言ではないサイトです。

とはいえ、もともと支払いが滞りやすい養育費ですから、後々困ったことにならないよう出来れば離婚が決まった時点でしっかりと話し合っておくと良いかと思います。

面会交流

憎しみあって離婚する場合が圧倒的多数でしょうから、一般的には相手には自分の子供を合わせたくない、と思ってしまうのが普通でしょう。

けれども、子供にとって血がつながった親であることには変わりありません。

相手が会いたいと言ってきたり、子供が会いたがったり、成長の過程で様々なことがあるでしょう。

そういった場合には必要に応じて面会交流を設けましょう。

だけれども、昨今怖いニュースを耳にすることも少なくありません。

面会交流を実施する際は、連絡手段はどうするのか、子供の送迎はどうするのか、どこで会うのか、など詳細をしっかりと決めたうえで実施するようにします。

但し、DV離婚などの場合には子供やあなた自身に危険が及ぶ可能性がある為、実施しないほうが良いと言えます。

離婚届が受理された当日の手続き

上に書いた①親権者、②養育費、③面会交流全てを取り決めることがたとえできなくともめげないでください。

離婚届を取り寄せるのもおそらく一苦労であったはずです。

わざわざ隣町の役場に足を運んだ方もいるでしょうし、インターネットでダウンロードしたかたもいるかもしれません。

今やっとの思いで離婚届を記入し署名捺印を終え、あとは受理されるのを待つだけ、とようやく肩の荷が少しだけ軽くなったのでは無いでしょうか。

ここまで来るのにも人知れずとても大変なご苦労があったこととお察しします。
お疲れさまでした。

ここからは離婚届が受理された後の役所で行う手続きについてまとめます。

離婚届受理証明書を貰う

離婚届が受理されると「離婚届受理証明書」が発行できますので、2通発行してもらいましょう。一方は、勤務先等へ提出する用、もう一方は児童扶養手当用です。

児童扶養手当とは、母子または父子家庭で育つ18歳に達するまでの児童の自立の促進と、生活の安定のために支給される国からの手当金です。尚、支給には所得制限があります。

自身が除籍になった戸籍謄本を郵送依頼する

一般的にはあなたは離婚した後は、婚姻する前に名乗っていた姓に戻ることになるでしょう。(稀に、離婚後も元配偶者の姓を名乗る方もいます。)

旧姓に戻る場合には、離婚届が受理されると戸籍からあなたのみが除籍になります。
この時点ではお子さんはまだ元配偶者の戸籍に入っている形となります。

戸籍謄本は完成するまで時間がかかりますのでその日中に受け取ることは出来ません。けれども郵送で受け取ることが可能なので、窓口では2通郵送依頼を行います。

一方は、家庭裁判所へ申し立てをする用、もう一方はあなたの新しい戸籍にお子さまが入籍する用です。

課税(非課税)証明を発行して貰う

多くの皆さんは、新しい自治体で新たな気持ちで新生活を始められることでしょう。

また、お子さまが小さければ保育園や幼稚園に新たに申し込みをしなければなりませんよね。そこで、必要になるのが課税(非課税)証明書です。

前の年の1月1日にいた住所地を管轄する自治体で発行してもらう必要があるので、予め貰っておくと取り寄せる手間も無く良いでしょう。

入籍届を貰う

気が早いようですが、最終的にお子さんを元配偶者の戸籍からご自身の戸籍に入れる予定の方がほとんどかと思うので、この時点で入籍届を手に入れておきましょう。

記入方法はインターネットで調べられますし、何度も役所に足を運んでさらにその場で紙を貰って調べながら書くよりも、役所での待ち時間も少なく効率が良いからです。

転出届を提出する

離婚を機に新しい自治体に引っ越す方は、離婚届を提出して受理証明書の発行を待っている間に転出届を提出しましょう。

現在は、マイナンバーカードを持っている場合にそのカードに転出情報を読み込ませて手続きを行うことも出来、紙での手続きが不要になっています。

保育園等の申し込みを取り下げる

転出の手続きに付随して発生する手続きが、保育園や幼稚園の申し込みの取り下げです。

別の自治体に引っ越すということは隣町等でない限りは、元の自治体の保育園等に通うことは不可能です。

他にも入所を待ちわびている方々はたくさん居ますから、元の自治体での入所申し込みを継続しないのであれば必ず取り下げるようにします。

転入と共に行う必要がある手続き

ここまで、離婚が決まったらまず決めること、そして離婚届が受理された当日の手続き、についてみてきました。

離婚届を提出した当日だけでも役所で行う手続きは山のようにありますよね。
全て網羅できるか、不安に思っている方も多いかもしれません。

だけれども、親切な役所であれば次に必要な手続きまでまとめて案内してくれるかと思いますし、それでもご不安でしたら予め書き出しておくことをお勧めします。

では、ここからは後日行う手続きについてまとめます。

転入届の提出

離婚を機に、新しい自治体へ引っ越した方は転入届を提出します。

転入届は、元の自治体を転出してから14日以内に提出しなければなりません。
期限を過ぎた場合は過料が発生する可能性があるので注意が必要です。

また、提出の際には転出証明書またはマイナンバーカードが必要ですから、忘れずに持っていくようにします。

児童扶養手当、児童手当の申し込み

児童扶養手当とは先述した通りになりますが、別に児童手当というものがあります。

児童手当とは、児童の健やかな成長のために国から支給される手当金のことで、中学校修了まで1児童あたり月10000円または15000円が支給されます。

どちらも、新しい自治体の児童福祉課等(自治体で名称は異なります)で申し込みが必要です。また、どちらも所得制限があるので注意が必要です。

尚、手続きにはご自身の名義の通帳またはキャッシュカードと通帳印が必要となります。

まだ、金融機関の名義変更が済んでいない場合がほとんどかと思いますが、名義変更予定であれば問題が無いので、適当な通帳またはキャッシュカードと新しい姓の通帳印にする予定の印鑑を持っていきます。

住民票を取得する

転入手続きが済んだ時点で、住民票を取得することが出来ます。

勤務先に提出したり、預金口座や運転免許証、生命保険の名義変更などで金融機関や警察署、生命保険会社に提出したりする必要があるので必要数受け取るようにします。

なお、この時点ではあなたは婚姻前の旧姓に戻っていますが、お子さんは元配偶者の姓で発行されますが、間違いではありませんのでご安心ください。

生命保険、預金口座、免許証、クレジットカードの名義変更

上記に記載した通り、新しい自治体で転入手続きが終わったら住民票が取得できますので、こちらを持って金融機関や警察署で名義や住所、本籍の変更を行います。

尚、生命保険とクレジットカードについてはオンラインや電話口で変更できる場合もありますが、多くの場合書類を取り寄せてから手続きに入る場合が多く、各クレジットカード会社や生命保険会社に問い合わせを行いましょう。

また、生命保険の場合には、給付金や死亡保険金受取人の設定があるものに加入されている方もいらっしゃるでしょう。

特に、上記2つは多くの場合受取人が元配偶者になってしまっていることが多いため、忘れないように変更しますが、お子さんに変更する予定の場合はお子さんの入籍手続きが終わってからが良いでしょう。

健康保険資格喪失証明書と扶養異動届を取り寄せる

以前、元配偶者の加入する健康保険に入っていた場合には離婚した時点で加入資格が無くなります。

したがって、あなたとお子さんは国民健康保険か、あなたが勤めているまたは新しく勤めるのであれば勤務先の健康保険に加入し直す必要があります。

そのためには、まず元配偶者に依頼して健康保険資格喪失証明書と扶養異動届を取り寄せる必要があります。

出来れば、元配偶者との連絡は断ちたいところですがこの2つが揃わないと年金も健康保険も手続きができず、お子さんが病院にかかった際に困ったことになりかねないので、我慢して依頼するようにします。

特に、この2つの書類を元配偶者が取り寄せるためには、勤務先の人事部等に離婚の事実が知られることとなり、それを渋るあまりになかなか取り寄せてくれない傾向にあるようです。

ここは、何度も催促する等して早く手に入れられるようにしましょう。

健康保険資格喪失証明書などが手に入ったら行う手続き

元配偶者からなんとか健康保険資格喪失証明書が手に入ったところで、ようやくあなたとお子さんの健康保険ならびに年金の手続きに入ることが出来ます。

ここまでの時間が長くかかってしまうと、お子さんの無保険状態が長く続くことになるので手に入ったらすぐに手続きを行うようにします。

国民健康保険または勤務先の健康保険に加入

元配偶者の扶養に入っていた場合は、あなたもお子さんも元配偶者の健康保険に加入していたことでしょう。

その場合には離婚をした時点で加入資格が無くなる為、お子さんもあなた自身も国民健康保険に加入する必要があります。

健康保険資格喪失証明書を持って国民健康保険課(各自治体で名称は異なる)に出向き、手続きを行いましょう。

尚、勤務先の健康保険に加入済みでかつお子さんを扶養家族として勤務先の健康保険に加入させることができるようであれば、役所での手続きは不要です。

健康保険資格喪失証明書を郵送する等、勤務先の指示に従います。

国民年金または厚生年金への加入

離婚前に、元配偶者の厚生年金に加入していた場合は、新たに国民年金に加入する必要があります。

年金手帳を持って国民年金課(各自治体で名称は異なる)で加入手続きを行います。

尚、既にご自身が働かれていていずれかの厚生年金に加入している場合には名義変更程度しか手続きは発生しないうえ、勤務先が代行してくれることが多いので、こちらも勤務先の指示に従うようにします。

ご自分の新しい戸籍謄本を取得する

離婚届を提出してからおおむね1か月を経過すると、新しい戸籍謄本が出来上がりますので1部取得します。

これは、お子さんの姓を母または父の氏と同じにする申し立て用です。

戸籍謄本が出来上がってから行う手続き

ここまで順調に進んでもおおよそ1か月以上かかります。
本当に、離婚するということがどれほど大変なことなのか身に染みて感じられますよね。

さて、戸籍謄本が出来上がったらあともうひと踏ん張りです。
ここからは、お子さんにご自身と同じ苗字を名乗らせるための手続きに移っていきます。

家庭裁判所へ申し立てを行う

お子さんとご自身の苗字が異なっていると様々な場面で困ったことが起こるでしょう。またそれに伴って戸籍謄本も別となれば色々と厄介者ですよね。

そこで、そういった悩みを解消するために家庭裁判所にお子さんがご自身と同じ苗字を名乗れるように「子の氏の変更許可の申し立て」を行います。

手続きには、郵送で取り寄せた元配偶者とお子さんの戸籍謄本と、ご自身の新しい戸籍謄本、そして子の氏の変更許可の申立書が必要です。

また、家庭裁判所へ出向くことが原則ではありますが、お子さんが小さいようでしたら無理に出向く必要はありません。郵送でも手続きが出来るので必要書類を揃えて郵送対応とします。

入籍手続き

家庭裁判所に出向く場合は即日、郵送の場合でも2週間しないほどで審判書を受け取ることが出来ます。

審判書を受け取りましたら、役所へ以前貰った入籍届、元配偶者とお子さんの戸籍謄本と共に持っていき、お子さんの入籍手続きを行います。

戸籍謄本の出来上がりにはまた数週間はかかりますが、無事に入籍手続きが済むとお子さんはあなたと同じ苗字を名乗れるようになります。

お子さんの健康保険証の氏名変更

入籍手続きと同日に新しい住民票を取得することが出来ます。

勤務先の健康保険にお子さんを加入させた場合には、再度被保険者証を返却して新しい苗字で被保険者証を作り替える必要がある為、勤務先から指示があれば新しい住民票を取得するようにします。

また、国民健康保険に加入している場合には同日に国民健康保険課(自治体によって名称は異なる)で氏名変更の手続きを行いましょう。

子連れ離婚はとても大変!段取りをしっかりと

いかがでしたでしょうか。

単に離婚届が受理されたら終わりではありません。

お子さんの親権者、養育費の問題もしかり、健康保険や児童(扶養)手当に、お子さんの姓の問題…とにかく膨大な手続きをやらなければいけないことはおわかりいただけたでしょうか。

ただでさえ、離婚によって心身ともにダメージを受けている時期ですから本当に過酷だと思います。

しかしながら、莫大な手続き量であっても段取りを踏んで、要領よく効率的に動くことでいくぶんか楽になっていただけます。

順を追って時系列的に書かせていただいたので、この記事が離婚された方、そしてこれから離婚する予定の方の参考になれば嬉しいです。

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