まさかの哺乳ストライキ!赤ちゃんが母乳を飲まない原因と対処法

まさかの哺乳ストライキ!赤ちゃんが母乳を飲まない原因と対処法
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ママの乳房に吸い付いて離さない「おっぱい星人」だったのに、急に授乳を拒否された!そんな悩みに頭を抱えていませんか?

今まで何の問題もなく母乳を飲んでいた赤ちゃんが急に飲まなくなってしまう事を、哺乳ストライキ(ナーシングストライキ)と言います。

「たまたま気分が乗らなかっただけでしょ!」なんて油断は禁物!中にはプチ断食さながらに、何日も飲んでくれない赤ちゃんもいるんですよ。

そこで今回は、哺乳ストライキの原因と対処法について役立つ情報を集めてみました。

母乳を飲まないのは家の子だけ?

お腹を痛めて生んだ我が子におっぱいを飲んでもらえないと、「どうして家の子だけ!」「他の赤ちゃんはすくすく育っているのに・・」と気分が落ち込んでしまいますよね。

では、同じような悩みを抱えているママはどれくらい居るのでしょうか?

▼厚生労働省「平成27年度 乳幼児栄養調査結果」

  • 対象:0~2才児の保護者
  • 対象人数:総数1,242名/母乳616名/混合541名/人工栄養43名/不明42名
  • 母乳を飲むのをいやがる:総数7.8%/母乳3.7%/混合11.1%/人工栄養23.3%
  • 結果:授乳中に困ったこと第10位

▼秋田大学大学院「乳児が示す授乳拒否と乳房トラブルとの関係」

  • 対象:生後2ヵ月~3才までの乳幼児を持つ母親105名
  • 授乳拒否の割合:63名/約60%

上記の情報から、赤ちゃんが母乳を飲んでくれないケースは意外と多い!という事が分かりますね。

しかも厚生労働省の調査結果から、母乳を飲んでくれない事が人工栄養に切り替える要因になっていると推察できます。

原因その1:授乳スタイルの微妙な変化

よく赤ちゃんはナイーブと言いますが、中には「そんな些細なことで!」とママを驚かせるケースも少なくありません。

【 些細な要因 】

  • 家族以外の人に1日だけ子守を頼んだ!
  • いつもと違う環境で授乳した!
  • 授乳中にチャイムが鳴った!
  • ママが上の空だった!

などなど・・ちょっとした変化も見逃してくれないのが赤ちゃんの侮れないところです。

授乳の仕方が気に入らない

今まで順調に飲んでいた母乳を突然イヤがるようになったのなら、授乳のやり方が影響しているのかもしれません。

1日に何度も繰り返す授乳は親子の絆を実感できる幸せなひと時ですが、ママにとっては重労働ですよね。

中には、同じ体勢が辛くて授乳姿勢を変えてみたら突然飲まなくなった!なんて赤ちゃんも珍しくありません。

なぜなら、人に好みがあるように赤ちゃんにも飲みやすい授乳姿勢があるから!中には、右のおっぱいからは飲んでくれるのに左からは飲んでくれない・・なんて赤ちゃんもいるんですよ。

そもそも、母乳は左右の乳房で同じ量が均等に分泌される訳ではありません。

右利き・左効き・両効きなど母乳の分泌量が多い方が「効きおっぱい」と呼ばれ、より赤ちゃんが好む傾向にあります。

特に授乳に慣れてくる生後3ヵ月ころは要注意!新生児の頃は乳首の含ませ方から抱っこの仕方まで細心の注意を払っていたママも、慣れが災いしてやっつけ仕事になっているのかもしれませんよ。

【 対処法 】

  • 飲みたい方で直接授乳を行い、飲まない方は搾乳して母乳量をコントロールする
  • 飲まない方→飲みたい方→飲まない方の順で授乳し、左右の折り合いを付ける
  • 授乳姿勢は赤ちゃんの飲みやすさを優先し、授乳クッションなどで苦痛を緩和する

赤ちゃんがヘソを曲げてしまって中々ご機嫌が直らない時は、ウトウトと眠そうにしている時に授乳してみましょう。

騙すと言うと語弊がありますが、元々赤ちゃんが持っている本能的な反射を逆手に取れば、あっさり飲んでくれる事もありますよ。

授乳中の不快感

赤ちゃんはとってもセンシティブ!ちょっとした匂いや心地悪さがトリガーになり、突発的に哺乳ストライキが始まってしまいます。

【 不快感の理由 】

  • 寒すぎ・暑すぎ
  • おくるみやスタイなどが顔に近すぎて邪魔になっている
  • いつもと違う香水や化粧品、クリームや石鹸などの匂いに戸惑っている

意外と知られていませんが、産まれて間もない新生児でも視覚以外の五感は大人並、もしくはより高感度で機能していると報告されています。

【 新生児の認知度 】

  • 触覚:周囲の温度変化を感じ、皮膚感覚も育っている
  • 嗅覚:生まれてすぐ母乳の匂いが分かり、不快な匂いを嗅ぐと顔をしかめる

特に嗅覚には野生的な一面も!体に害のあるモノや危険なモノを嗅ぎ分けて避けようとするほど敏感なんですよ。

【 対処法 】

  • 顔周りに触れるモノは、肌触りの優しい柔らかな生地を選ぶ
  • 匂いの強いボディケア用品やマニキュアなどの使用を避ける

マニキュアの匂いはもちろん、除光液の匂いにも要注意!授乳を始める少し前に落しておきましょう。

原因その2:授乳に影響する病気

授乳の良好さは体調の良し悪しを知らせるバロメーターと言われますが、症状の重さによって授乳のリアクションに下記のような違いが見られます。

【 体調と授乳の関係 】

  • 体調不良の初期:甘える=いつもよりママのおっぱいを欲しがるようになる
  • 突き抜けて不調:苛立つ=授乳自体を拒否するようになる

上記の情報から、身体的な不調はもちろんそれに伴う精神的な不調も授乳と密接な関係にある!という事が分かりますね。

口の中はもちろん喉・鼻・耳も要注意!痛くても痒くても伝えられないもどかしさは、ママより赤ちゃんの方が強いんですよ。

喉が痛む病気

母乳は本来しみにくく刺激の低い成分で構成されていますが、赤ちゃんの喉が腫れていたり潰瘍が出来ていたりすると、哺乳ストライキになる事も珍しくありません。

特に下記のような病気は、酷い喉の痛みを伴う事で知られています。

【 喉が痛む病気 】

  • ヘルペス性歯肉口内炎
  • ヘルパンギーナ
  • プール熱
  • 手足口病

ヘルペス以外は梅雨の時期に発症する頻度が高く、同居しているお兄ちゃんやお姉ちゃんが保育園または幼稚園で感染すると、かなりの確立で赤ちゃんにもうつってしまいます。

【 対処法 】
▼授乳時期の場合
適切な医療処置を受ければ症状自体は数日で改善しますが、長引くと脱水症のリスクが高まります。場合によっては点滴による水分補給が必要になるケースもあるので、早めに病院で見てもらいましょう。搾乳した母乳を舐めさせるように、少量ずつスプーンで飲ませてあげるのも一つの方法ですよ。

▼離乳食の場合
母乳と離乳食を併用している時期なら、搾乳した母乳を食材に混ぜたり下記のような喉越しの良い食事もオススメですよ。

【 喉越しの良い離乳食 】

  • さつまいものクリーム煮
  • ポタージュスープ
  • バナナプリン
  • ところてん
  • 煮やっこ

但し、三杯酢など喉への刺激が強い調味料は避けて下さいね。

中耳炎や鼻詰まり

鼻が詰まっている赤ちゃんは呼吸がし辛いのはもちろん、おっぱいも満足に飲む事ができません。

しかも、下記のような理由から風邪と中耳炎をセットで繰り返すケースも多く、1歳までにほとんどの赤ちゃんが一度は中耳炎になると言われています。

【 赤ちゃんと中耳炎の関係 】

  • 大人より耳管が太く短いので、鼻から菌が侵入しやすい
  • 大人は鼻から耳へ続く耳管が上り坂になっているが、赤ちゃんは水平に近い

中耳炎を誘発する菌は耳からではなく、風邪がきっかけで増殖した菌が鼻水と一緒に耳へと侵入してきます。

中耳炎になると発熱や耳漏、聴力低下などの症状が見られますが、中でも厄介なのが耳痛!哺乳瓶に比べて40倍もの力が加わる直母は、アゴを動かす度に耳痛に苦しめられてしまうんです。

おっぱいを飲む度に耳痛に襲われ、飲まないと空腹で機嫌が悪くなる・・という負のスパイラスに陥るケースも珍しくありません。

ちなみに「おしゃぶりで鼻呼吸を促進しましょう!」と指導されるケースもあるようですが、イギリスではおしゃぶりを使っている赤ちゃんの方が中耳炎に掛かり易いという調査結果が報告されているんですよ。

【 対処法 】
▼症状の改善

  • 急性中耳炎:抗生物質の投与/鼓膜を切開して膿を出す
  • 急性鼻炎・副鼻腔炎:鼻のお掃除や吸引で通りを良くしてあげる

どちらも風邪の症状と重なるため、小児科へ行くべきか耳鼻科へ行くべきか迷ってしまうママも多いでしょう。

ですが、耳・鼻・喉に症状が見られる場合は耳鼻科がオススメ!ネブライザーなど専門の器具を用いて鼓膜の中に溜まった膿を吸引してあげると、鼻や喉に薬が行き渡るのはもちろん発熱を短時間で下げる効果も期待できるんですよ。

▼授乳

  • 途中で息が吸えるように、休み休み与える
  • 搾乳した母乳をスポイトやスプーン、コップなどで与える

赤ちゃんは耳痛や鼻づまりという状態が理解できませんので、おっぱいを拒否したり泣いたりする事で不快なサインを発信しています。

鼻水や鼻づまりなど風邪の症状と哺乳ストライキが重なっているなら、耳痛を疑ってみましょう。

ちなみに、鼻水は出ているものの元気でご機嫌が良いという場合は、お風呂の湿気で鼻の通りが良くなり呼吸も楽になりますよ。

但し、食欲が低下しているなら体力が落ちている証拠!哺乳ストライキが治まって十分な母乳が飲めるようになるまでは、お風呂は控えた方が良いでしょう。

鵞口瘡(がこうそう)

赤ちゃんの口の中に白いカスのようなモノが溜まっている場合は、鵞口瘡(がこうそう)が疑われます。

真菌の一種である「カンジダ菌」による感染で起きる病気で、下記のようなケースで発症しやすいのが特徴です。

【 鵞口瘡の特長 】

  • 抵抗力の弱い3ヵ月未満の赤ちゃん
  • ママにカンジダ膣炎を患った既往歴がある
  • 赤ちゃんもしくはママが長期的に抗生剤を使用している場合

鵞口瘡は痛みを伴いますので、赤ちゃんが授乳中に見せるリアクションによって気付くママも多いようです。

【 授乳中のリアクション 】

  • おっぱいの飲み方が少なくなった!
  • 続けて飲むのをイヤがるようになった!

鵞口瘡に感染すると病院での治療が必須です。舌苔の一種と勘違いして放置していると、赤ちゃんの口からママの乳房に感染して「乳頭乳輪カンジダ症」になる恐れがあります。

【 対処法 】

  • 数口ずつ休憩を挟みながら授乳する
  • 直接授乳より力を使わないスプーンやスポイトで与える

原因その3:ママ側の要因

赤ちゃんが母乳を飲んでくれないと「ご機嫌が悪いのかな?」と思いがちですが、ママ側に原因がある事も。
赤ちゃんだけでなく、ママのコンディション管理も母乳育児の大切なファクターですよ。

母乳の分泌が悪くて飲めない

赤ちゃんが頑張って飲もうとしているのに母乳が少ししか出てくれないと、授乳中におっぱいを離して泣き出す事があります。

厳密には哺乳ストライキには分類されないという意見もありますが、何とか飲ませたいと思うママの切ない気持ちは同じですよね。

まずは、哺乳ストライキなのか母乳の出が悪くて飲めないだけなのか見極めるところから始めてみましょう。

【 母乳の分泌が悪い時 】

  • ステップ1:おっぱいをしゃぶるようにクチュクチュと音を立てながら吸い続ける
  • ステップ2:期待通りに出てくれないとイラつく
  • ステップ3:おっぱいを離したり、もう一度吸い付いたりを繰り返す
  • ステップ4:おっぱいを離してギャン泣きする
これに比べて、一度拒否したら見向きもしなくなるのが哺乳ストライキの特徴!おっぱい聖人のように夢中だったのに、いきなり拒否して与えようとすればするほど全力で拒まれてしまいます。

そもそも、どんなに母乳の出が良好なママでも疲れが溜まっていたり寝不足が続いたりすると、一時的に母乳の出が悪くなる事は珍しくありません。

赤ちゃんの飲みっぷりが悪いだけでなく体重の増加も思わしくない、オシッコの量も少な目という時には母乳不足を改善してみましょう。

【 対処法 】

  • 授乳に必要な水分量を補給する
  • 授乳の回数を増やして分泌ホルモンを活性化させる
  • 授乳前におっぱいマッサージや授乳体操で血行を促進する
  • 授乳の直前に温タオルなどで乳房を温めて母乳の分泌を促進する
  • 授乳の後に搾乳すると、乳房の空スペースに新しい母乳が生産される

乳房が張り過ぎている

母乳不足で悩んでいるママが多い反面、分泌が活発すぎて強い張りに悩まされるママも少なくありません。

ですが、乳房に母乳がたっぷり溜まっている状態はママだけでなく赤ちゃんにとっても良くない事をご存知でしょうか?

【 赤ちゃんへの悪影響 】

  • 栄養価の低い前乳だけでお腹がいっぱいになり、栄養価の高い後乳が飲めない!
  • 短時間で乳糖を消化しようと、乳頭過負荷を引き起こす!
  • 急噴射した母乳で咳き込んだりむせたりする!
  • 腹持ちが悪く短時間でお腹が空いてしまう!
  • 張りが強すぎて上手に咥えられない!

パンパンに張った乳房を何とか咥えさせても、急噴射した母乳が気管に入って咳き込んでしまう事も珍しくありません。

咥えて乳頭過負荷になると、お腹にガスが溜まりやすく頻繁なゲップに悩まされる事も。

こうした苦しい経験が授乳の度に起こると、哺乳ストライキに繋がってしまうんです。

【 対処法 】

  • あらかじめ前搾りを行ってから直接授乳する
  • 片側授乳で分泌量をコントロールする
  • ハーブティーで母乳の分泌を抑制する

陥没乳頭や扁平乳頭など

女友達と温泉に行くことはあっても、相手の乳首をじっくり見たり自分と比べたりする事ってなかなか無いですよね。

変形乳頭と言うと多少の語弊はありますが、女性の乳首には意外と多くの種類があるんですよ。

【 乳首の種類 】

  • 陥没乳頭:乳頭が陥没している状態で、真性と仮性の2種類がある
  • 扁平乳頭:乳頭と乳輪が平らになっている状態
  • 裂状乳頭:乳首に大きな溝がある状態
  • 巨大乳頭:乳首が平均より大きい状態
  • 小乳頭:乳首が平均より小さい状態
  • 短乳頭:乳首が短い状態

生まれつき変形している先天性だけでなく、乳腺と乳管のアンバランスな発育や妊娠・授乳による後天的なタイプも含まれていますが、いずれも授乳しづらいという点は共通しているようです。

そもそも、赤ちゃんにとって吸いやすい乳頭とはどんな形やサイズなのでしょうか?

【 吸いやすい乳頭の条件 】

  • サイズ:1cmくらいの大きさと長さ
  • 硬さ:柔らかい方が良い
  • 伸縮性:吸うと乳頭と乳輪が「す~っと」伸びる

つまり、たとえサイズや形がどうであれ柔らかくて十分に伸縮性があれば直接授乳も可能なんです。

【 対処法 】

  • 注射器タイプの搾乳器で圧を抜いておく
  • 授乳前に乳頭を揉み解して柔らかくしておく
  • 乳頭吸引器を使って乳頭を引っ張り出して咥えさせる
  • 乳頭保護器(ニップルシールド)で乳頭を保護しながら授乳する
  • ブレストシールドやニップルフォーマーで圧力を加え、乳頭を引き出す

母乳の質や味が変わった

大人が飲んでもほとんど味のしない母乳ですが、赤ちゃんにはどのように認識されているのでしょうか?

【 赤ちゃんの味覚 】

  • 大人より赤ちゃんの方が敏感で、新生児でも母乳の味が分かる
  • 「甘味」や「旨味」を本能的に好む
  • 「苦味」「塩味」「酸味」など、危険を知らせる味を本能的に避ける傾向がある

上記の情報から、赤ちゃんはママの母乳の味をしっかり認識している!という事が分かりますね。

味覚と嗅覚の両方で危険を察知する本能が備わっていると言われる赤ちゃんだからこそ、母乳の質や味が少し変化しただけでも敏感に反応して飲まなくなってしまうんです。

では次に、母乳の質や味が変化する要因について見てみましょう。

【 母乳の味が変化する要因 】

  • 糖分や脂肪の摂り過ぎ
  • 乳腺炎などの乳房トラブル
  • 食生活の乱れや疲れ、ストレスなどの影響
  • 新鮮母乳に比べて乳房に溜まった古い母乳の方が美味しくない
特に注目したいのが乳質と味の両方を変化させてしまう乳腺炎などの乳房トラブル!秋田大学大学院の調査によると、赤ちゃんはママが自覚するより早く乳房トラブルを予兆している可能性があると指摘されています。

【 赤ちゃんと乳腺炎の関係 】

  • 授乳拒否を経験した63名の内、24名(38%)がその後に乳房トラブルを経験している.
  • 母乳で授乳拒否の経験がある母親は、未経験に比べて乳房トラブルになる確率が高い
  • 乳腺炎の予兆を察知すると、嫌がる・引っ掻く・叩くなどの授乳拒否反応を示す

上記の情報から、赤ちゃんは母乳の質や味の変化によって授乳を拒否するだけでなく、乳房トラブルの前兆まで予見しているのでは?と推察できますね。

【 対処法 】

  • 偏食:糖分や脂肪の摂取を控える
  • ママの食事:規則的で和食中心の薄味
  • 水分:汁物などを積極的に取り入れ、母乳の分泌に必要な量を摂取する
  • 母乳量のコントロール:赤ちゃんの飲みが悪くても、搾乳して新鮮母乳を分泌させる

原因その4:成長の証し

赤ちゃんが突然おっぱいを飲まなくなる理由の中には、成長したからこその要因も含まれています。
とは言え、手放しで喜べないのが難点!母乳なしでは発育が保てない場合もあるので、適切な方法で対処してあげましょう。

乳歯の生え始め

赤ちゃんの乳歯は生後6ヵ月くらいから生え始め、1才までに8本ほど生え揃うと言われています。

初めて赤ちゃんの乳歯が生えた時、我が子の成長した姿に思わず「やったね!」と声を上げたくなっちゃうママも多いでしょう。

ですが、乳歯が生えてくると歯茎がヒリヒリしたり痒みを感じたりする赤ちゃんも珍しくありません。

特に厄介なのが、何とも言えないムズムズ感からくる噛みつき衝動!赤ちゃんに乳首を咬まれて叫んだママの声に驚き、一段と哺乳ストライキに拍車が掛かってしまうケースもあるんです。

【 乳歯による哺乳ストライキの特長 】

  • 飲まず食わずの状態が数日間も続いて体重が激減する赤ちゃんもいる
  • 排尿の減少から便秘に進行する事もある
  • 乳頭が傷つき、一時的に授乳ができなくなる

成長の証しとは言え、中には上記のようなケースもあるので早めに対処してあげましょう。

【 対処法 】

  • 起きたばかりの眠そうな時間に授乳する
  • 直接授乳が難しければ、搾乳した母乳をベビーマグやスプーンで与える
  • 直接授乳ができない分、搾乳して母乳の分泌を維持する

ちなみに、先天性歯と言って生まれたばかりなのに歯茎の中に薄っすら乳歯が生えている赤ちゃんもいるんですよ。

離乳食の影響

生後5~6ヵ月ころになると離乳食がスタートしますが、卒乳するまでは母乳との併用が推奨されています。

ところが、離乳初期であれば薄い味付けに細心の注意を払っていたママも、2回食が始まる離乳中期の頃から慣れが災いして味が濃くなってしまう事も。

大人が食べるような濃い味付けを覚えてしまった赤ちゃんは、離乳食だけは喜んで食べるのに母乳の飲みが悪くなる傾向にあります。

特に注意したいのが、1日3回ママと同じ時間帯に離乳食を食べるようになる生後9ヵ月頃!少しずつ大人の献立から選り分けた離乳食が食べられるようになる時期ですから、どうしても味付けが濃くなりがちなんです。

【 対処法 】

  • 調味料の代わりに「だし」を中心とした薄味に戻す
  • 離乳食に搾乳した母乳を加える
  • 離乳食後の授乳以外に、母乳だけを与える回数を増やす

もしかして卒乳かも?

離乳食が栄養の主役になる9ヵ月ころから少しずつ母乳の哺乳量が減っていき、赤ちゃんが自分から自然に母乳から離れていくと「卒乳」となります。

1歳前後で卒乳する赤ちゃんは20%程度と言われていますので、それ以前に母乳を飲まなくなったのなら哺乳ストライキの可能性が高いでしょう。

とは言え、離乳食の進み具合に影響されるのも事実!卒乳なのか哺乳ストライキなのかを見極めるには、下記のサインがヒントになりますよ。

【 卒乳のサイン 】

  • 離乳食をモリモリと食べるようになった!
  • ベビーマグやストローから水分を飲み干せるようになった!
  • 自分から「食べたい!」「飲みたい!」とアピールするようになった!

一方、哺乳ストライキの場合は食欲が低下してご機嫌も悪くなり、宥めるのも簡単ではありません。

1才前後で卒乳のサインも見られず哺乳ストライキが疑われる場合は、他の要因を探してみましょう。

原因その5:授乳スタイルの影響

1日に何度となく繰り返す授乳ですが、発育のペースに合わせたりライフスタイルに合わせたり・・節目節目でやり方の変更を余儀なくされるママ事も多いでしょう。
ですが、良かれと思って変更した授乳スタイルが、逆に哺乳ストライキを引き起こすケースもあるようです。

乳頭混乱(ニップルコンフュージョン)

赤ちゃんにとって母乳が最良とは言いますが、下記のようなケースでは止む無く人工ミルクで育てていたというママも少なくありません。

【 人工ミルクの必要性 】

  • 出生時からの栄養不良:産まれてからの数ヵ月間、ずっと人工ミルクが必要だった!
  • 新生児時期の母乳不足:おっぱいの出が悪い分、人工ミルクでカバーしていた!

月齢が進むにつれて赤ちゃんの体重も順調に増加し母乳の分泌量も増えてくると、ほとんどのママが人工ミルクから母乳育児に切り替えようとチャレンジしますよね。

ですが、ここで問題となるのが「乳頭混乱」!哺乳瓶の人工乳首に慣れてしまった赤ちゃんは、直接授乳が苦手になってしまうんです。

乳頭混乱は早ければ生後1週間ほど、生後3~4ヵ月の赤ちゃんにも良く見られる現象で、下記のような違いが要因とされています。

【 ママの乳首と人工乳首の違い 】

  • ママの乳首:舌による圧迫と絞り動作によって飲む/ゴム乳首の40倍の力が必要
  • 人工乳首:吸飲力によって飲む/哺乳力が弱くても簡単に飲める

感触・吸い方・出方などに違和感があるのはもちろん、しっかり顎を動かさないと飲めないママの乳首より、あまり力を使わなくても飲める哺乳瓶の方が楽なのは当然でしょう。

ちなみに、人工乳首やおしゃぶりは中耳炎や歯科的なリスクの要因にもなり得ると指摘されているんですよ。

【 対処法 】

  • ステップ1:10~15ほど直接授乳+人工ミルクや搾母乳を哺乳瓶で与える
  • ステップ2:少しずつ直接授乳の時間を長くする
最初に直接授乳で母乳を飲ませるのがポイント!楽に飲める哺乳瓶から飲ませてしまうと満腹感の影響も加わって、尚更おっぱいを飲んでくれなくなってしまいます。

100%哺乳瓶の使用を禁止するのではなく、併用する期間を設けて徐々に比率を調整してあげましょう。

一方的な断乳

まずは、卒乳と断乳の違いについて見てみましょう。

【 卒乳と断乳の違い 】

  • 卒乳:自然の流れに任せて授乳が終了する赤ちゃん主導型
  • 断乳:意図的に授乳を終わらせようとする行為
特に職場復帰の準備中に起こりやすいケースで、断乳しようとする時にママが感じるネガティブな心境が赤ちゃんに伝わり、哺乳ストライキを引き起こしてしまうんです。

【 断乳する時のママの心境 】

  • 正直、夜は授乳よりぐっすり眠りたい!と思ってしまう
  • 断乳しないと職場に復帰できない!という勘違いからくる焦り
  • おっぱいを飲ませようという気持ちより、面倒臭いという気持ちが勝ってしまう

ほとんどの赤ちゃんは抵抗しておっぱいを離すまいと必死にしがみつきますが、中にはママの気持ちを汲み取ってくれる健気な赤ちゃんも居るようです。

「ママに嫌われたくない!」「我慢しなきゃ!」とでも思っているのかもしれませんね。

とは言え、「授乳=してはいけない事」と思わせてしまるのはNG!赤ちゃんのメンタルにも影響しかねません。

断乳を思いとどまるのが最良の対処法ではありますが、たとえ直接授乳がムリでも下記のような方法で母乳を与え続ける事はできるんですよ。

【 対処法 】

  • 搾乳した母乳を哺乳瓶やスプーンを使ってパパに授乳してもらう
  • 搾母乳を混ぜた離乳食を与える

原因その6:意外な落とし穴

哺乳ストライキを経験したママの中には、「飲まなくなった理由が全く思い当らない!」というケースも少なくありません。
ママの何気ない一言や行動、ちょっとした勘違いが影響しているのかもしれませんよ。

授乳中のトラウマ

お兄ちゃんやお姉ちゃん、ペットを飼っている家庭で多いのがこちらのケース。

赤ちゃんの感性はとってもデリケート!授乳中に大きな音や声がすると、おっぱいを飲んでいる自分が怒られていると勘違いしてしまうんです。

【 トラウマによる哺乳ストライキの特長 】

  • お腹が空いていても、突然に乳首を咥えられなくなる
  • 咥えるだけで吸啜せず、まともに飲めなくなる
  • 咥えられなくなった自分に焦り、ギャン泣きする
  • クタクタに疲れ果て眠るまで泣き続け、起きてからも咥えられない

ママを独占していた上の子にとって、赤ちゃんは最大のライバル!末っ子がおっぱいを飲んでいる時に限って、しつこく懐いてきたりママの気を引こうとしたり・・何とかママを振り向かせようと必死になるのも当然でしょう。

中には授乳している横で兄弟ゲンカが始まってしまい、赤ちゃんが危ない目に合う事も珍しくありません。

加えて、見落としがちなのが授乳中に乳首を噛まれた時!赤ちゃんにとっては、ママのリアクションが拒否反応に思えてしまう事もあるんですよ。

【 噛まれた時のリアクション 】

  • 思わず「イタ!」と叫んでしまう
  • 反射的に赤ちゃんを遠ざける
  • 身体を硬直させる

赤ちゃんなりにママが嫌がっている事を察知して飲むのを我慢してしまうのでしょうが、飲んでくれないのは問題です。

長期化する前に、「飲んでいいんだよ」「大丈夫だよ」と声を掛けながら授乳を促してあげましょう。

【 対処法&予防法 】

  • 目を見ながら「ビックリしたね~」「あなたを叱った訳じゃないのよ」と言い聞かせる
  • 授乳中は周囲で暴れないように、上の子にお願いしておく
  • 授乳中は赤ちゃんとの時間、授乳後は上の子との時間・・といった具合に使い分ける

急激に成長した後の落差

哺乳ストライキが疑われるシチュエーションの中には、ちょっとした勘違いによるモノも含まれています。

その代表的な例が、急激に成長する期間と終了してからの落差でしょう。

毎日少しずつ大きくなる赤ちゃんですが、特に下記の期間は急激に成長するため授乳回数や哺乳量が右肩上りに増える事で知られています。

【 急成長する期間 】

  • 生後2~3週間
  • 生後6週間目
  • 生後3ヵ月目

一時的とは言え明らかに母乳の飲みが良くなりますので、母乳育児に苦戦していたママにとってはホッと安心できる瞬間と言えるでしょう。

その反面、本来の発育ペースに戻ると一気に飲みが悪くなったように感じてしまうんです。

母乳の哺乳量が適量なのか足りていないのかを見極めるには、漠然としたイメージではなく体重の増え方や排尿・排便の回数や量から判断しましょう。

焦りは禁物!急に飲み始める事も・・

赤ちゃんが100人いれば100通りの育て方があるように、母乳育児にもマニュアルは存在しません。

むしろ、最初から母乳育児が順調にいくことの方がレアなケースと言えるでしょう。

つまり、突然おっぱいを飲まなくなる事もあれば何の前触れもなく治まるのが哺乳ストライキの特長とも言えるんです。

赤ちゃんが母乳を飲んでくれないからと言って、焦ってパニックを起こしたり無理強いしたりするのはNG!まずは、赤ちゃんを落ち着かせて安心させてあげるのが先決ですよ。

赤ちゃんが母乳を飲んでくれない時は、下記のようなリスクを回避するために搾乳しておきましょう。

【 哺乳ストライキのリスク 】

  • 古い母乳は美味しくない
  • 乳房の張りが強まる
  • 母乳の分泌量が維持できなくなる
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