母乳は様々な成分がバランスよく含まれたスーパー栄養源!

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WHO(世界保健機構)およびユニセフは母乳で育児をする事を推奨しています。何故なら母乳には赤ちゃんにとって必要な栄養成分が全て含まれているから。

この記事では母乳成分が赤ちゃんとママにもたらす機能を解説します。

母乳には何が含まれている?!

母乳には様々な成分が含まれていますが、ざっくりと大別すると

  • 免疫成分
  • 栄養成分
  • 赤ちゃんの発達を促す成分

などがあります。

生まれたばかりの赤ちゃんは何においても未熟で、抵抗力がありません。そんな無垢の状態の赤ちゃんにママから最初の免疫を分け与えるのが母乳の役割のひとつです。

栄養分もバッチリ。5大栄養素である糖質、脂質、たんぱく質、カルシウム、ビタミン、ミネラルをはじめ、様々な栄養素がバランス良く含まれています。

生まれてからグングン成長する赤ちゃんには発達成分も必要不可欠。母乳には脳や神経などの発達を助ける成分が含まれています。

母乳ってこんなにスゴイ!

母乳は赤ちゃんのパーフェクト栄養源です。特に生まれてから生後5~6ヵ月までの間は成長著しいですが、その発育のすべてを母乳でまかなえます。

ママから出る母乳と赤ちゃんの関係は一般的に考えられている以上に密接なもので、我が子の状態に最適な成分の母乳がママから作り出されます。

つまり、赤ちゃんの状態で母乳はどんどん変化するんです。

例えば、赤ちゃんが未熟児として生まれた場合でも、身体の小さな赤ちゃんの成長に適した成分の母乳が出て来ます。栄養が不足するなんて事はありません。

他にも、赤ちゃんが風邪をひいてしまった時には、ママの体内で風邪ウイルスと戦うための抗体が作られ、母乳となって赤ちゃんに与えられます。

一人ひとりの赤ちゃんに合った千差万別ママのおっぱいがあると言う事ですね。

免疫力UP!初乳のチカラ

『初乳』と呼ばれる生後2~3日くらいまでの母乳は特に高機能とされています。

初乳には抵抗力のない赤ちゃんを感染症やアレルギーから守るための免疫成分『IgA抗体』という物質が豊富に含まれています。

このIgA抗体はあらゆる病原体から身体を守ってくれる万能成分です。消化器官の中でも分解され難い性質を持っているので、赤ちゃんの身体の中で万全の力を発揮してくれます。

その他、抗菌作用のあるラクトフェリンや、消化管を守るバリア機能を持ったリボ核酸、感染を防ぐ効果を持つガングリオシドやシアル酸といった、様々な機能成分が初乳には含まれています。

2018年7月に発表されたWHOの報告によると、出産後1時間以内に母乳を飲んだ赤ちゃんと2時間以上経過して母乳を飲んだ赤ちゃんでは、病気に対する抵抗力が大きく違うというデータが得られたそうです。

この研究データの調査対象に日本人は含まれていませんが、日本においても母乳栄養で育った赤ちゃんはミルク保育の赤ちゃんよりも感染症罹患率が低いとされています。

「母乳で育った赤ちゃんは丈夫。」と言われるのは、これらの免疫成分が大きく関係しているんですね。

初乳で赤ちゃんがママから貰った免疫はずっと機能して行くもの。是非とも飲ませてあげたいものです。

変わって行く母乳のナカミ

前述した通り、母乳の成分は産後から赤ちゃんの成長に合わせて徐々に変化して行きます。

【初乳】
産後数日はねばりのある黄色い状態です。量は少ないものの、免疫物質やたんぱく質がたっぷりと含まれ、胃腸への負担が少なく、消化も良いのが特徴です。

また、排泄を促して身体に溜まったビリルビンを排出し、新生児黄疸を防ぐ機能もあります。良い事づくめのおっぱいです。

【移行乳】
産後1週間頃になると母乳量が増えて来る事に従って、免疫成分、たんぱく質の量が低下する代わりに脂肪分と糖分が増えて行きます。

【成熟乳】
産後10日を経過すると、白くサラサラとしたおっぱいに変わって行きます。赤ちゃんを守るための成分が多かった初乳に比べ、成長を促すためのエネルギー源となる成分が主となります。

母乳は一回の授乳時にも飲み初めと飲み終わりで味が変わります。飲み始めは薄い味で、段々と濃くなって行きます。母乳は赤ちゃんのフルコースと例えられますが、

飲み始め(前乳):糖分を含んだ甘みの強いおっぱい
途中:たんぱく質をたくさん含んだおっぱい
飲み終わり(後乳):脂肪分たっぷりの高カロリーおっぱい

といった感じで毎回変化します。

また、赤ちゃんの吸い方やママの食べたものでも味や成分が変わります。非常に有能なシステムでおっぱいは作られているんですね。

母乳の栄養は半年ほどでなくなると言う話がネット上で散見されますが、ママの血液を原料とした母乳は生後1年経っても栄養が損なわれる事はありません。

最初に比べると脂肪分がやや少なくなるものの、牛乳と同等の栄養分があり、免疫成分に至っては増えていると言われます。

WHOは2歳までの(もしくはそれ以降も)母乳育児を提唱しています。この事からも栄養がなくなるなんていう話はデマである事が分かります。

母乳がママに与える影響

母乳の機能はママの身体にも様々な効果を発揮します。

赤ちゃんがおっぱいを吸うと『オキシトキシン』と『プロラクチン』というホルモンが分泌されます。

オキシトシンは子宮収縮を促し、母乳を産出するホルモンです。赤ちゃんがにおっぱいを飲む事によってオキシトシンが分泌され子宮収縮が進みます。

産後の子宮回復は、赤ちゃんに頻繁におっぱいを吸って貰う事が一番の早道になるんです。

プロラクチンは母乳を作る命令を出すホルモンです。赤ちゃんにおっぱいを吸って貰う事で脳から分泌されるこのホルモンは、ママに幸福感を与え、赤ちゃんが愛おしくてたまらない気持ちにさせます。

この事から別名『愛情ホルモン』や『母性化ホルモン』と呼ばれています。

また、出産後の生理を抑制する働きもあります。母乳育児をしていると生理再開が遅いとされるのはこのプロラクチンの効果なんですね。

母乳育児のママは体重の戻りが早いと言うのはよく聞く話。

そもそも、ママの身体で母乳を作っているわけですから、ママは母乳を作り出すためにエネルギーをたくさん消費しているという事です。

加えて、妊娠中に蓄積された脂肪は赤ちゃんのための乳脂肪へと変化し、母乳に含まれるのでママの脂肪が減って行きます。

エネルギーが消費され、脂肪が減るという事は痩せていくという事ですから、赤ちゃんにどんどんおっぱいを飲んで貰いダイエットも成功させちゃいましょう。

(※厚労省は非妊娠時に比べ、授乳時は+350kcalの摂取を呼びかけているので過度な摂生はせず、必要なエネルギーは摂取して無理のない体重の落とし方を心がけて下さい。)

母乳育児の恩恵はその他にも、閉経後の女性特有のがん発症リスクの低下や、骨粗鬆症になりにくくなるなどがあります。

母乳成分∞

母乳成分は個々の赤ちゃん状態や、成長に合わせて無限に変化するスーパー栄養源という事を述べて来ました。

加えて、“授乳=ママとの濃密なスキンシップ”により赤ちゃんの情緒が豊かに形成されます。心の栄養源にもなっているんです。

人工物ではこんなに万能な食品存在しません。赤ちゃんがおっぱいを卒業するその日まで母乳の変化を楽しませてあげて下さい。

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