熟れすぎたトマトのような歯茎の腫れ!歯周病を防ぐ方法と対策

女性の体はとてもデリケートで、ライフステージを通してめまぐるしく変化する女性ホルモンは、身体面・精神面において大きく影響します。

女性には、これらの影響によると考えられる女性特有な歯科疾患リスクがあり、歯ぐきの腫れもまた、そのひとつと考えられています。

こちらでは、歯ぐきの腫れの原因と、それぞれのライフステージに応じた口腔ケア・予防法を紹介します。

歯ぐきが腫れる一番の原因は歯周病で、歯周病菌が原因で起こる病気です。

おもに歯と歯ぐきの境目(歯肉溝)に生息しています

歯周病菌は酸素を嫌うという特徴があり、口の中が清潔に保たれていると、歯肉溝から酸素が入ってくるので増殖しにくいのです。

しかし、歯と歯ぐきの境目に汚れ(プラーク)があると酸素が遮断されるため、増殖し働きが活発になります。

歯周病が進行すると、歯を支えている骨が溶けだし、重症化すると歯が抜けてしまうことも少なくありません。

一度、溶けてしまった骨は元には戻らないのです。

歯周病のおもな症状をみていきましょう。

【 歯周病の症状 】

  • 歯ぐきの腫れ
  • 口のねばつき
  • 口臭
  • 歯ぐきからの出血
  • 歯ぐきがむずがゆい
  • 歯肉溝から膿が出る。
  • 歯の動揺

歯周病初期は、自覚症状がほとんどないため、気づいた時には重症化していた、という人も多いようです。

日頃の予防と、なってしまったら早期発見・早期治療が大切です。

歯ぐきが腫れる原因は歯周病だけではありません

女性には女性特有な歯科疾患があり、男性より歯ぐきが腫れやすいといわれています。どのような原因があるのでしょうか。

歯肉炎

歯肉炎は歯と歯の間、歯と歯ぐきの境目が赤く腫れる症状で、おもな原因はプラークです。

歯肉炎は歯周病のなりはじめの段階ですので、ほとんどの場合、適切な歯みがきで治すことができます。

【 原因 】

  • プラーク

【 予防 】

  • 歯みがき
  • 歯と歯の間、歯と歯ぐきの境目にプラークがつきやすいので、気をつけましょう。
  • 補助的清掃用具(フロス、糸ようじ、歯間ブラシ)の使用
  • 歯と歯の間の汚れは歯ブラシではとりきれません。

2~3日に一度程度の使用頻度でもよいので、補助的清掃用具を併用しましょう。

女性ホルモンによる影響

生理が近づくと歯ぐきが腫れる、そんな経験ありませんか。歯ぐきが腫れる原因の一つに女性ホルモンの影響があるといわれています。

Ⅰ思春期 : 思春期性歯肉炎
女性ホルモンの分泌が始まり、体内のホルモンバランスが大きく変化する時期です。この時期、一時的に歯ぐきが腫れたり、少しの刺激で出血するなどの歯肉炎の症状が出ることがあります。性ホルモンの分泌が盛んになり、それらを好む歯周病菌が増加するためです。
一般的な歯肉炎はプラークが原因ですが、思春期性歯肉炎はそれに加え、ホルモンバランスの乱れが原因になります。

また、クラブ活動や試験勉強によるストレス・食生活の乱れ、偏ったダイエットなども歯ぐきの腫れを助長する原因となります。

根拠のない偏ったダイエットは歯茎だけでなく体も痛めてしまい、妊娠・出産期頃にダメージがくる場合も少なくありません。

思春期は体をつくる大切な時期ですので、健康管理に気をくばりましょう。

【 原因 】

  • 女性ホルモンの分泌の始まり
  • 食生活の乱れ
  • ストレス
  • 睡眠不足

【 予防法 】

  • バランスのとれた食事
  • ビタミン・食物繊維を十分にとる
  • 根菜類など硬い物も食べる
  • ファストフードをさける
  • ジュースなど甘い物をとりすぎない
  • 間食の回数・時間を決める
  • よく噛んでゆっくりたべる
  • 食後の歯みがき習慣
Ⅱ妊娠・出産期 : 妊娠性歯肉炎
妊娠・出産期は、女性ホルモンの増加や唾液分泌の低下により歯ぐきが腫れやすくなり、しっかり歯みがきをしていても、腫れぼったい感じや出血することがあります。妊娠により女性ホルモンの分泌が上昇すると、それに伴って歯肉溝内のホルモン濃度も上昇するので、歯周病菌が通常の5倍にも増殖するともいわれています。
生活スタイルの変化や、つわりで歯みがきができない等、口腔内が不潔になりやすいことも原因の一つです。

さらに、出産後は、赤ちゃんのお世話に追われて自分自身のケアが十分にできなくなり、歯周病が悪化してしまうケースも少なくありません。

【 原因 】

  • 妊娠・出産によるホルモンバランスの変化
  • つわりや体調不良などにより十分な歯みがきができない
  • 食べられないことによる唾液量の低下

【 予防法 】

  • 体調のいいときに歯みがきをする
  • 歯ブラシのヘッドが小さめのものを利用する
  • 歯をみがけないときは口をゆすぐ

妊娠中に歯周病にかかっていると早産や低体重出産のリスクが高くなることが報告されており、歯周病で出てくる炎症物質が子宮収縮を促す役割をするためと考えられています。

安定期に入れば妊婦さんでも歯科治療を受けられるようになります。

妊婦さんの為のマタニティ歯科外来を設けている歯科医院や、「妊婦歯科検診」をおこなっている自治体もありますので是非、利用しましょう。
Ⅲ更年期 : ドライマウスと歯周病
更年期になると、女性ホルモンの分泌低下により、唾液の量が減少しドライマウスになる人が増えます。ドライマウスはお口の中が乾いた状態のことで、歯周病菌が増殖しやすくなります。

また、閉経後、骨粗しょう症になる人が多いことがわかっています。

骨粗しょう症は、骨密度が低下し骨がもろくなる病気で、体の骨の強度が弱くなると歯を支えている骨も弱くなるので、歯周病の進行が速くなるのです。

【 原因 】

  • 女性ホルモンの分泌低下
  • ドライマウス
  • 骨量の低下

【 予防法 】

  • 三ケ月~半年に一度の定期検診
  • 適度な運動・日光浴
  • よく噛んで唾液の分泌を促す
  • 水分をこまめにとる
  • バランスのとれた食事
  • 塩分を控える
  • カルシウムの摂取

栄養素は色々な物を食べることで吸収率がよくなります。

たとえば、カルシウムだけを取るよりミネラル(マグネシウム)やビタミンDも一緒にとったほうが吸収率がよいのです。

ミネラルは様々な食材に少しずつ入っているので、野菜、果物、肉・魚類、なんでも食べるようにしましょう。

ストレス・体調不良: 免疫力の低下・歯ぎしり

ストレスや疲労・体調不良で、体力がおちると体の抵抗力が弱くなります。

お口の中は毛細血管が多く、体調不良などの影響をうけやすい場所で、普段、体の免疫機能で歯周病菌の増殖を抑えていても抵抗力がさがると菌が増殖し、歯ぐきが腫れてしまいます。

また、歯ぎしりや歯の食いしばりも歯ぐきが腫れる原因になります。

寝ている時に歯ぎしりをしたり、日中ふと気がつくと歯を食いしばっていることがありませんか。

普段、上下の歯は食べるとき以外、かみあわさっておらず、1~3ミリ程度の空間があるのが正常な状態なのです。

歯ぎしりのおもな原因はストレスによるもので、歯や顎の骨に大きな力がかかり、
歯ぐきが腫れる原因となるだけでなく、歯が割れたり顎の関節や骨にまで悪影響を及ぼすのです。

【 原因 】

  • 免疫力の低下
  • 歯ぎしり

【 予防法 】

  • 休息をとる
  • マウスピースの使用

歯ぎしりを予防するためのもので、歯科医院で作ってもらえます。

歯ぐきが腫れることは大きく体調を崩す前のサインです。疲れをためず、休を休めてあげましょう。

親知らず・智歯周囲炎(ちししゅういえん)

親知らずとは、10代後半から20代に生えてくる第三大臼歯のことをいいますが、現代人は顎が小さく、親知らずが生えるスペースがないことが多いのです。

そのため、親知らずが半分歯茎を被った状態や斜めに生えてくる場合があり、汚れが残りやすく、歯茎が腫れる原因になります。

【 原因 】

  • 親知らずの部分にたまる食べかすやプラーク

【 予防 】

  • 親知らずの周囲を磨く時は柔らかめの歯ブラシに変える
  • 親知らずの抜歯
親知らずの腫れは何度もくり返し、接している隣の歯まで虫歯や歯周病になる等の悪影響を及ぼすこともあります。

普段から、親知らずがよく腫れる・痛みが出るなどの症状がある場合は、歯科医院や口腔外科で相談してみましょう。

健康な歯ぐきを知って歯周病予防!

口元は、笑う、話す、食べるなど活発に動いてお顔の中で一番目立つ部分なため、健康で美しく過ごすには、お口の健康は欠かせません。

日頃から、健康な歯ぐきの状態を把握し、お口の中の健康状態をチェックしましょう。

【 健康な歯茎 】

  • ピンク色で張りがある
  • 歯みがきで出血がない。

【 歯周病を予防するには】

  • 歯みがきを念入りに行う
  • ヘッドが小さめの歯ブラシを使用する
  • フロス・糸ようじ・歯間ブラシなどの補助的清掃用具を使用する
  • フッ素やキシリトール入りの歯磨剤を使用する
  • 寝るまえは特に丁寧にみがく

【 食生活 】

  • 甘い物を控える
  • 食物繊維の多いものや歯ごたえのある物を食べる
  • 変食しない
  • よく噛んでゆっくり食べる

健康な歯ぐきは歯のトラブルも防ぐことができます。

自覚症状がなくても、半年~一年に一度の定期検診を受け、歯周病菌が増殖しないお口の環境作りを目指しましょう。

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